2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530275
|
Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
津森 信也 日本福祉大学, 福祉経営学部, 教授 (60329761)
|
Keywords | トータルリスク / エコノミック・キャピタル / 経営体制リスク / 執行リスク / 内部統制 |
Research Abstract |
拓殖大学客員教授大石正明、東京海上火災保険株式会社住隆幸、丸紅株式会社朔元昭各氏のリスク管理実務を専門とすると同時に、自らも研究を行っている研究協力者を得て、月1〜3度のペースで専門知識の提供を受けながら、順調に進行している。 特に、経営学やファイナンス論におけるリスクの定義と保険研究を主流とするリスク研究との間の定義のずれやリスクに対する感覚のずれが明らかになると共に、両者間の調整が進み、それらを一体のものとして理解し対応する体制ができつつある。この段階で、企業経営のための実践に利用できるリスク管理策の研究と体系化に一応の目途がたったものと判断している。研究協力者との議論を通じて、企業経営そのものをリスクと見なし、リスク管理を企業の経営体制にかかわるリスク管理と企業の業務執行にかかわるリスク管理に大別することができた。4月以降は報告書の初稿を完成させ、それを元に研究協力者との議論の中でその肉付けに入る。 3月16日〜20日にはニューヨークで、プライスウオーターハウス社、アーンスト・ヤング社(共に、CPA)、および、ベリングポイント社(リスクコンサルタント)、US-Re社(保険会社)を研究協力者大石正明氏と共に訪問し、米国における企業リスク管理の現況を聴取した。特に、COSOが発表した、Enterprise Risk Management Framework(試案)の米国における受け止め方の聴取にも注力した。また、東証1部上場企業へのリスク管理に関するアンケートの分析結果も研究の重要資料として使用する。
|