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2004 Fiscal Year Annual Research Report

怒り経験における怒り感情の鎮静化および許し(Forgiveness)の過程

Research Project

Project/Area Number 15530395
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

吉田 富二雄  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80182781)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小玉 正博  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (00114075)
湯川 進太郎  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60323234)
Keywords怒り経験 / 鎮静化過程 / 許し(Forgiveness) / リアルタイム
Research Abstract

本年度は,主に怒り経験後の鎮静化と"許し"に関する研究と,怒り経験の鎮静化過程のリアルタイム調査を行った.
怒り経験後の鎮静化と"許し"に関する研究では,怒り経験の鎮静化過程における感情・認知・行動について,許した場合と許せなかった場合ではどのような差異が見られるかを検討した.その結果,強い怒りを感じた場合,また,怒りをますます高めるような肥大化の認知を行った場合に相手を許せないことが明らかになった.一方,自分の責任を認めるような自責化の認知を行った場合には,相手を許していた.また,行動に関しては,合理化・原因究明といった論理的な解決や怒りの伝達を行った際には相手を許し,社会的共有,逃避・回避といった行動を行った際に相手を許していないことが示された.このように,相手,もしくは,怒りを感じた経験と向かい合い,積極的に怒りを鎮静しようとすることが,相手を許すことにっながる可能性が示唆された.
リアルタイムの調査については,調査協力者の同意のもとで調査用紙を携帯させ,怒りを経験した際の,当日,翌日,2日後,3日後〜1週間後の計4回の感情・認知・行動について,検討した.その結果,鎮静化過程の変化は,回想法を用いた研究結果とほぼ同様の傾向を示した.また,"許し"と鎮静化過程の時系列的変化の関係性については,2日後や1週間後の怒りの感情が強かったり,時期に関わらず一貫して,肥大化を行ったりするほど,結果として相手を許せない一方で,客体化・自責化・終息化を行うほど,最終的には相手を許せるようであった.最後に行動については,時期に関わらず,社会的共有や逃避・回避を行うほど相手を許せないが,合理化,原因究明や怒りの伝達を行うほど,結果的に相手を許していることが考えられた.

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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