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2005 Fiscal Year Annual Research Report

災害や不運の遭遇体験と危機対応行動に関する実験的研究

Research Project

Project/Area Number 15530401
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

釘原 直樹  大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60153269)

Keywords死因 / 死亡率 / コントロール可能性 / 若者 / 高齢者 / 性差 / 人口動態統計 / 経験
Research Abstract

本年度はいかなる要因が死や不運に対する主観的評価に影響しているのか、そしてそれが死や不運に対する対応行動にどのような影響を与えるのかを明らかにすることを試みた。第1は立場による死の評価の食い違いと、それが生じる原因について検討した。評価の食い違いについては次の3種類が考えられる。第1は自分の死と大勢の他者の死、第2は同性に対する場合と異性に対する場合、第3は主観的評価と統計データである。死の予測は極めて困難であるために「人口動態統計」にある死因のリストから、死亡数が多いものから少ないもの40種類位をピックアップし、各死因毎に死亡確率を評価させた。評価の食い違いに関して、一般的に航空機事故や洪水のような大災害は過大視されるのに対して、自動車事故や癌等は過少視されると言われている。このような傾向が上述の全ての立場(特に自分)に当てはまるか否かは不明であったが、自分の場合でも存在することが確認された。それから若者の場合は同性や自分よりも異性の死亡率を低く見積もるが、高齢者の場合はそのような傾向は見出されなかった。また若者に比べて高齢者の方が自分についても他者についても全般的に主観的死亡率が低いという、常識とは異なる結果が得られた。それから女性の高齢者は自分の主観的死亡率をかなり低く見積もっていることも明らかになった。
次に評価に影響する要因について検討した。その第1は直接経験、すなわち自分の身近な人の死である。直接経験は主観的死亡率を高めることは確認されたが、高齢者の場合は若者に比べて直接経験が多いにもかかわらず、特に高くなることはなかった。直接経験の効果は若者と高齢者では必ずしも同じではないことが明らかになった。第2はコントロール可能性(例えば自動車を運転できる人は自動車事故と航空機事故はコントロール可能性が異なる)である。若者の場合、主観的コントロール可能性が高い死因はネガティビティー(それで死亡することのいやさ加減)が低い傾向があることがわかったが、高齢者の場合は若者ほど明確ではなかった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Book (1 results)

  • [Book] Effects of physical threat and collective identity on prosocial behaviors in an emergency. Psychology of aggression.(James P.Morgan(Ed.))2005

    • Author(s)
      Naoki Kugihara
    • Total Pages
      212
    • Publisher
      Nova Science Publishers, Inc.NY.

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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