2003 Fiscal Year Annual Research Report
自己概念の安定性・変容性に及ぼす社会変動の影響-東欧文化圏との比較検討を中心に-
Project/Area Number |
15530414
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Research Institution | Koshien University |
Principal Investigator |
金川 智恵 甲子園大学, 人間文化学部, 教授 (70194884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MALGORZATA Dutka 甲子園大学, 人間文化学部, 助手 (10309411)
坂田 桐子 広島大学, 総合科学部, 助教授 (00235152)
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Keywords | 社会変動 / 自己概念 / 自己概念の安定性 / 自己概念の変容性 / gender identity / 東欧文化圏 / 状況即応的自己概念 / 質的データ分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、自己概念の安定性・変容性に及ぼす社会変動の影響を、以下の3点を中心に検討することである。 1)自己概念の形成過程に関与する社会・環境的要因に関し、文化の影響に加え、社会変動の影響を検討する。この目的のため、社会体制・社会システムが大きく変化した東欧圏(主としてポーランド)を検討対象とする。 2)自己概念の安定性・変容性の問題を、「自己(self)は、能動的発動者であると同時に、社会環境の産物である」という、自己のパラドキシカルな基本特性を、社会変動との関連で検討する。 3)以上の問題を、自己概念の中心的側面の一つである、gender identityについても検討する。 上記の目的を達成するために、平成15年度は以下の予備的研究を実施した。 (1)自己概念の変容性を測定する尺度として、平成10〜11年度に作成した、状況即応的自己概念の測定尺度の改訂版の作成を試みた。このため、予備調査を実施した。 (2)次年度に予定している、ポーランドにおける聞き取り調査の分析を効果的に実施するために、質的データの入力及び分析について、プログラムの開発を試みた。 (3)社会変動を客観的に捉えるための基礎準備として、ポーランドにて資料収集を行った。 (4)次年度の聞き取り調査に向けて、ポーランドにおける調査対象者の選定、調査依頼に必要な諸手続等の調査を実施した。 (5)次年度の調査に向けて、理論的モデルの予備的検討を行った。
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