2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530437
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Research Institution | Chubu Gakuin University |
Principal Investigator |
谷口 篤 中部学院大学, 人間福祉学部, 助教授 (10167504)
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Keywords | 漢字学習 / 書字練習 / 記憶 / メタ記憶 |
Research Abstract |
本研究は、漢字の学習方法に関する研究である。本研究では、漢字の学習法として、(1)書字練習、(2)字源学習、(3)読字学習、などの方法について比較検討し、漢字学習の効率性を高める方法を明らかにしようとするものである。 実験1 【目的】本研究では、被験者の漢字知識量と各学習条件における漢字学習量の関係について検討することを目的とした。 【実験計画】3(学習条件:書字、字源、読字)×2(漢字知識量:多、小)の2要因配置計画 【材料】創作漢字30個を用いる。創作漢字は1頁に6つずつ文章の中に示して、提示する。 【手続き】1.記憶能力テスト(対連合学習)-各条件の記憶能力を統制するため。 2.漢字能力テスト 3.漢字提示(3つの学習条件) 4.漢字学習テスト(実験1a:読み再生、実験1b:漢字再生) 【結果】従来の研究結果と同様に漢字学習の成績は書字、字源、読字の各条件の順に良かった。漢字の学習成績と、漢字知識量との間には高い相関は示されなかった。むしろ、記憶能力テスト(対連合学習)との間に比較的高い相関が示された。 実験2 【目的】本研究では、被験者の漢字知識量と漢字学習時の漢字への認知覚醒水準を高める操作をした場合の効果について検討することを目的とした。そのために、書字条件において書字練習を繰り返した場合と、書字練習前に漢字への覚醒水準を高める操作としての学習時に気をつける漢字の箇所をチェックした場合の違いについて検討することとした。 【実験計画】【材料】【手続き】実験1と同様 【結果】従来の研究結果と同様に漢字学習の成績は書字練習をした場合の方が、読字のみの条件よりも、漢字の学習成績は良かった。しかし、漢字への覚醒水準を高める操作は漢字学習を特に促進するものではなかった。
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Research Products
(2 results)