2005 Fiscal Year Annual Research Report
質問紙、投影法、タキストスコープを用いた防衛機制測定法の特長及び限界の明確化
Project/Area Number |
15530446
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
中西 公一郎 信州大学, 教育学部, 助教授 (80324218)
|
Keywords | 防衛機制 / Defense Style Questionnaire / Defense Mechanisms Inventory / Lerner Defense Scale / 質問紙 / タキストスコープ / Defense Mechanism Test / ロールシャッハ・テスト |
Research Abstract |
まず、研究課題の基となる防衛機制の概念の整理を行い発表した。次に研究課題対象となっている質問紙、投影法、タキストスコープによる防衛機制測定法として、質問紙ではDefense Style Questionnaire(DSQ)とDefense Mechanisms Inventory(DMI)の日本語版を作成した。DSQでは、日本語版として、DSQ42、DSQ88、DSQ91を公開し研究者達に使用され始めている。また幾つかの質問項目において、理解しにくいものがあった為、改良を加えた(公開準備中)。DMIでは、現在原著者と版権について交渉中である。また投影法では、ロールシャッハ・テストを用いた判定方法としてLerner Defense Scale(LDS)があるが、その日本語版を使用した大学学部生による評定者間信頼性等にっいて発表し、より評定者間信頼性を高めるための改良版を作成した(発表準備中)。またタキストスコープでは、Defense Mechanism Test(DMT)判定マニュアルを翻訳し、日本製のタキストスコープを利用して、DMTを用いた検査を行い、LDSによる判定との相違について発表した。その後これらの測定方法による測定結果等をまとめた研究を発表した。またスウェーデンからDMTの専用機を購入し、DMTとその他の測定方法との比較を行っている。DMIの5項目により、DMTの抑圧・隔離・否認・反動形成・投影・退行を高い割合で説明可能であることが明らかになった。またLDSの判定基準は現在、欧米のマニュアルに沿って行われているが、価値下げ単語である妖精と魔女は日本では価値下げ単語ではないという結果が大学生を被験者とした研究で明らかになった。うつ病患者の入退院時の防衛スタイルの変化と健常者の防衛スタイルの違いが研究では有意となった(いずれも公開準備中)。
|
Research Products
(1 results)