2004 Fiscal Year Annual Research Report
多様性時代の通常教室における子どもの行動アセスメントと早期支援モデルの実証研究
Project/Area Number |
15530464
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
松見 淳子 関西学院大学, 文学部, 教授 (10340895)
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Keywords | 特別支援教育 / 行動アセスメント / LD学習障害 / コンサルテーション / 学校巡回相談 / 一事例実験デザイン / 行動療法 / 行動分析 |
Research Abstract |
平成16年度は、「通常の学級における特別支援活動と大学との連携活動」をテーマに前年に引き続き教室における児童の機能的・記述的行動アセスメントを行い、神戸市の5つの公立小学校での通年の観察・調査をまとめた。さらに、行動観察に基づき早期支援を個別あるいは学級単位で行い、その効果の検証を行った。これらの成果は、日本行動療法学会の第30回大会シンポジウム「学校における行動療法の役割」および神戸市で開催された世界行動療法認知療法会議(WCBCT)2004のシンポジウム「Empirically supported models of cognitive-behavioralassessment, intervention, and prevention of problems of children and adolescents inschool」において企画・司会・発表した。第112回アメリカ心理学会(ホノルル)の招待シンポジウムでは「Japanese culture and educational practices : Universalities and culturalparticulars」と題した発表を行った。また、本プロジェクトに直接間接に関わる学会発表(ボスターなど)を合わせて24本出した。 実践研究では、神戸市の3つの小学校で教員研修会を行い、教室における行動アセスメントの方法と実証に基づく児童への支援法について講習した。巡回相談は5つの学校で行った。さらに特別支援を必要とする児童のIEP(個別教育プログラム)の導入についても検討を開始した。教室単位の介入においては、「通常学級において『めあてカード』による目標設定が授業準備行動に及ぼす効果」について検証結果をまとめた(道城、松見、井上、印刷中)。このように教育の多様性が強くなる中、日本の心理学の時代的背景については、図書、「The Handbookof International Psychology」(2004)に記した。
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Research Products
(2 results)