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2005 Fiscal Year Annual Research Report

フランスの生徒指導専門員による学校生活改善と教職員間の協働体制に関する実証的研究

Research Project

Project/Area Number 15530504
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

小野田 正利  大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60169349)

Keywords生徒指導 / フランス教育 / 市民性教育 / 保護者対応 / 分業・協業 / 教師教育 / 学校生活 / 教育病理
Research Abstract

1.わが国では、1965年に文部省が『生徒指導の手引き』を公刊して以後、教員の役割あるいは学校の機能として「教科(学習)指導」と「生徒(生活)指導」は車の両輪であり、重要な使命であると言われて、40年以上が経過した。他方、フランスもその頃に、生徒指導の固有の重要性が認識されはじめたが、それは当然のごとく教員が担うものではなく、そのための固有任務を遂行する別の職種(生徒指導専門員、CPE)を創出し、基本的に分業体制をとり、これらが互いに協力体制を組むことによって、生徒の学校生活の改善充実を図っていくことが目指されてきた。
2.生徒指導専門員は、制度発足後30余年を経過し、特に1990年代以後は、深刻化する暴力・非行や怠学、学習意欲の減退などの教育病理に対応する必須の存在として、他方では学校の管理運営に生徒代表を積極的に参加させながら市民性を育成するためのコーディネータとしての役割を担ってきている。専門分化し個業化された学校の多様な領域を、校長や副校長だけで統合していくことは不可能に近く、その意味で生徒指導専門員は、「学校制度の中心に位置」し、調停役でもあり、職場の人間関係をつなぐ存在と評価されている。
3.本年度は文献調査とその分析が主となったが、学校教育への「期待」の増加傾向によって、生徒の保護者との関係保持のあり方が深刻なものとなりつつある。フランスの場合は、この生徒指導専門員が、家庭・保護者との連絡調整の役割を担っている。他方で我が国の場合は、総合職的な役割を担う教員がすべての任務を果たすこともあって、時として深刻な事態に陥っている。学校の役割と守備範囲のあり方と関係して、分業と協業のもつ意味についても考察した。

  • Research Products

    (5 results)

All 2006 2005

All Journal Article (4 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 学校へのイチャモンの急増と保護者対応の現状2005

    • Author(s)
      小野田 正利
    • Journal Title

      教育アンケート調査年鑑 2005(下)

      Pages: 179-189

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] 教師は何でも屋、だから子どもがつなぐ2005

    • Author(s)
      小野田 正利
    • Journal Title

      先生の元気のモト

      Pages: 9-20

  • [Journal Article] ウラに見えるホンネを、教職員の共同の力で読み取る2005

    • Author(s)
      小野田 正利
    • Journal Title

      月刊生徒指導 35巻12号

      Pages: 16-20

  • [Journal Article] 学校への<無理難題要求>の急増と保護者対応の現状2005

    • Author(s)
      小野田 正利
    • Journal Title

      季刊教育法 第147号

      Pages: 16-21

  • [Book] 悲鳴をあげる学校II-イチャモン(無理難題要求)の現状とその本質2006

    • Author(s)
      小野田 正利
    • Total Pages
      94
    • Publisher
      大阪大学大学院、人間科学研究科、教育制度学研究室

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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