2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530608
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Research Institution | Nakamura Gakuen University Junior College |
Principal Investigator |
久富 さよ子 中村学園大学短期大学部, 幼児保育科, 教授 (50078549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松園 聡美 中村学園大学短期大学部, 幼児保育科, 助手 (20360323)
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Keywords | 幼児 / 音楽教育 / 民俗芸能 / 保育科学生 / 文化 / 遊び / 祭り / 地域 |
Research Abstract |
日本の伝統的な音楽文化と保育の関わりを明らかにし、将来、保育者となる学生に何を伝え、学ばせるのかを検討するために実践を通した研究を行ってきた。その結果次のような研究成果を得た。 1 民謡、地唄舞い、仕舞等に基づいた実践指導 昨年度に続き、日本の伝統芸能のなかから仕舞、および地唄舞を選択し、定期的に実践をともなった調査を行った。調査の方法は地唄舞や仕舞の稽古場を訪れ、本研究者自身が実践指導を受けるとともに伝統芸能についてのインタビューを師匠や弟子の方たちを対象に行った。さらに調査の結果に基づきながら、保育者を目指す学生に民謡や地唄舞いの指導を行い、日本の伝統的な音楽文化に触れることが学生自身にどのような意味をもたらすかを、学生の実態を観察することやアンケートによって調査した。研究対象は本研究者が担当する「基礎演習」や「総合演習」を受講する学生50人である。指導は男子学生3人を対象に民謡「黒田節」を、その他の学生については地唄舞「高砂」の指導を継続的に約半年〜1年行った。指導を始めた段階において学生は西洋音楽とは異なった様式の内容に最初は戸惑いをみせていた。しかし次第に日本の文化に触れることに興味と意欲を持つようになり、美的に舞うことや自己の日常的な姿勢や動作を振返ること、さらに腰を入れて舞うことが心を安定させることにつながる等、多くの発見と気づきを得たことがわかった。 2 著書「子どもの心の学び方」の出版 保育内容「表現音楽」を受講する学生の様々な実態に照らし、将来学生が保育者となるうえに見直すべき問題点をとりあげた。それらを改善していく方法として、日本の伝統芸能に多くの手掛かりがあることを説明した。 3 その他、 日本の伝統芸能の鑑賞、民俗芸能の調査等を行った。
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