2003 Fiscal Year Annual Research Report
重度発達障害児者の地域生活への移行をはかる支援ツール・システムの開発
Project/Area Number |
15530620
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
武藏 博文 富山大学, 教育学部, 助教授 (00262486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 真 富山大学, 教育学部, 助教授 (30267447)
平川 毅彦 富山大学, 教育学部, 助教授 (80189828)
古川 政明 富山大学, 教育学部, 教授 (30272884)
井澤 信三 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助手 (50324950)
小塩 允護 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 知的障害教育研究部, 部長 (90090422)
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Keywords | 支援ツール / 行動分析 / 積極的行動支援 / バリアフリー / 視覚支援 / 発達障害 / 知的障害 / 連携・移行 |
Research Abstract |
本研究は、発達障害児者が豊かな地城生活へ移行するための支援方略について検討することを目的とする。以下の課題に重点をおいた。一人ひとりに応じた支援ツールの開発手順を検討すること。支援ツールのデータベースを構築してHPとして公開すること。学校での学部間の移行及び卒業後への移行を含んだ長期にわたる事例を検討すること。家庭や地域で受け入れやすい支援ツールのあり方を検討し、支援ツールシステムの研修プログラムを開発することである。 養護学校での取り組みを、連携を図りながら、家庭や地域に共働する試みである。重度の発達障害児者、知的障害に自閉性障害等を併せ持つ者を主な対象とした。富山大学教育学部附属養護学校、日本自閉症協会富山支部、自閉症・発達障害支援センター富山支部、県立養護学校の方々の協力を得た。 支援ツールの開発手順の検討では、支援ツール作成提案フォーマットを作成した。支援ツールの目的、使用方法、作成方法を整理し、領域、ツールの分類、操作についてのインデックスをつけるものである。このフォーマットをもとにして、現在、支援ツールのデータベースを構築中である。次年度にHPとして公開する予定である。 長期にわたる事例では、小学部から中学部への移行事例、高等部から卒業後の生活への移行事例を検討した。本人自身の習得を促すための支援、周囲の環境を改善する支援、周囲からの自然なサポートを引き出す支援に分けて整理した。その結果、対象者が自分から動けるような環境を設定する、対象者の行動を積極的に評価する機会をつくることが大切であった。 支援ツールシステムの研修プログラムについては、親支援教室を試行して、その内容を整理した。豊かな地城生活を実現するための目標設定、支援ツールシステムの概要・評価作成・利用マニュアル、支援ツールの作成・実行の実習内容、支援システムの評価方法を検討した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 武藏博文他: "知的障害者を対象とした地域生活支援教室「あそぼっと教室」の試行"富山大学教育学部研究論集. 6号. 13-24 (2003)
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[Publications] 武藏博文: "積極的行動支援モデルによる障害児の親支援教室の試み"富山大学教育学部紀要. 58号. 93-108 (2003)
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[Publications] 古川政明, 武蔵博文, 平野道子: "知的障害児教育現場の情報バリアフリー戦略としての視覚サイン研究"日本サイン学会誌. 3号. 45-51 (2003)