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2003 Fiscal Year Annual Research Report

ミラー対称性を持つ3次元カラビ-ヤウ多様体の数論

Research Project

Project/Area Number 15540001
Research InstitutionHokkaido University of Education

Principal Investigator

後藤 泰宏  北海道教育大学, 教育学部函館校, 助教授 (40312425)

Keywordsミラー対称性 / カラビ-ヤウ多様体 / ゼータ関数 / L-関数 / 形式群 / デルサルト型多様体 / 国際情報交換 / カナダ
Research Abstract

本研究の目的は,ミラー対称性を持つ3次元カラビ-ヤウ多様体(以下,C-Y多様体と略す)の数論的性質を調べ,数論と物理との関係性を探ろうとするものである。本年度の目標は,C-Y多様体のゼータ関数とL-関数について具体的な計算データをできる限り多く集めることであった。研究の要所において海外共同研究者の由井典子氏と電子メールを通じて情報交換しながら,上記目標を概ね達成することができた。そして現在,由井氏との共著論文を執筆中である。
具体的には,3次元加重Delsarte型多様体から作られる3次元C-Y多様体と,K3曲面によるファイブレーションを持つC-Y多様体を考察し,それらのゼータ関数とL-関数を計算した。前者の3次元C-Y多様体に対する結果は,これまでの研究結果と由井氏の結果を合わせることによって得られ,後者のC-Y多様体については,ゼータ関数が計算可能な多様体を新たに構成することによって得られた。いずれの場合もゼータ関数はヤコビ和等を用いて記述でき,ヤコビ和に関するWeilの結果を用いるとL-関数が計算できる。さらに,上記のC-Y多様体のスムーズな部分に関するエタールコホモロジーとクリスタリンコホモロジーを記述することもできた。これによってコホモロジーの重要な部分が明らかになった。
また,研究の過程でC-Y多様体の形式群の高さについて新たな知見を得ることができ,高さに関する既存の評価式を改良できる可能性が見出せた。その研究成果は,第35回可換代数研究集会(2003年8月,上智大学)で発表し,現在"On the formal groups of some Calabi-Yau threefolds"なる論文として執筆中である。

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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