2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540001
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
後藤 泰宏 北海道教育大学, 教育学部函館校, 助教授 (40312425)
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Keywords | カラビーヤウ多様体 / ゼータ関数 / L関数 / ミラー対称性 / 形式群 / 国際研究者交流 / カナダ |
Research Abstract |
本研究の目的は,ミラー対称性を持つ3次元カラビーヤウ多様体(以下,C-Y多様体と略す)の数論的性質を探ることである。研究対象となる多様体は,加重射影空間の中で具体的に定義され,K3曲面によるファイブレーションを持ったC-Y多様体である。 当該研究の最終年度に当たる本年度は,前年度までに得られた結果を総合して,3次元C-Y多様体のL関数と形式群に対する分析を深めた。そして,L関数の特殊値と形式群のレベルでミラー対称性の検出を試みた。主な結果は次の4点である。これは海外共同研究者の由井典子教授(カナダ・クイーンズ大学)との共同研究を含み,Zeta-functions and L-series of certain Calabi-Yau threefoldsという題目で共著の論文を執筆中である。 1.ミラー対称性を持つ3次元C-Y多様体の組(X, Y)について,特異点解消による影響を調べ,(X, Y)のL関数をより正確に計算した。それによってL関数の特殊値をより正確に計算することが可能となった。 2.上記(X, Y)の形式群を特定し,それに付随する高さを計算した。 3.L関数の特殊値と形式群についてミラー対称性が及ぼす影響を考察した結果,ここで得られた形式群はミラー対称性の影響を受けないことを確認した。一方,特殊値は影響を受けることがわかり,ミラー対称性の検証に向けてきっかけをつかんだ。 4.17年6月に津田塾大学で開かれた研究集会で,3次元C-Y多様体のL関数について研究発表を行った。講演の題目はOn the L-series of various quotient threefoldsである。 なお,海外共同研究者の油井氏とは,17年5月と6月に津田塾大学と北海道教育大学函館校で研究打ち合わせを行い,18年3月にトロントのフィールズ研究所でも集中的な共同研究を行った。
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Research Products
(1 results)