2003 Fiscal Year Annual Research Report
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15540006
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
天羽 雅昭 群馬大学, 工学部, 助教授 (60201901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 一男 群馬大学, 工学部, 助教授 (90137795)
池畠 優 群馬大学, 工学部, 教授 (90202910)
斎藤 三郎 群馬大学, 工学部, 教授 (10110397)
桂田 昌紀 慶応義塾大学, 経済学部, 教授 (90224485)
佐藤 久 群馬大学, 工学部, 助手 (60008513)
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Keywords | q-関数 / q-差分方程式 / 無理数 / 1次独立性 / シドロフスキの補題 |
Research Abstract |
q-関数の無理数論についての研究を行い,次に述べる二つの成果を得た.第一に,多項式係数高階同次q-差分方程式の解の特殊値たちで生成される有理数体上のベクトル空間について,その次元の下界を評価した(オウル大学のT.Matala-ako氏との共著論文"On Diophantine approximations of the solutions of q-functional equations II"を準備中).この結果は,同名の論文Proc.Roy.Soc. Edinburgh 132A,2002)でMatala-aho氏が得た結果を,q-差分方程式に条件を付けて改良したものである.第二に,有理関数係数のq-差分方程式系が解析関数ベクトルを解にもつとき,その成分から作られるパデ近似(I型およびII型)に対してShidlovskiiの補題の類似を証明した(海外共同研究者であるオウル大学のK.Vaananen氏およびMatala-aho氏との共著論文を準備中).これは,今までに知られていた部分的結果を完全な形で一般化するものであり,特にII型のパデ近似についての結果は,今後q-関数の無理数論を展開するにあたって重要な役割を演じることが期待される成果である. 研究代表者は,当該研究費補助金によりベラルーシおよびフィンランドへの渡航を行った(2003年8-9月).前者では,国際研究集会「ディオファンタス解析,一様分布とその応用」に出席し,q-関数の数論的性質についての研究成果を"Arithmetic properties of certain q-series"と題して講演した.また,後者ではVaananen, Matala-aho両氏を訪ねて研究討論を重ね,その結果として上記第二の研究成果を得た.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Amou, K.Vaananen: "An analogue of Shidlovskii's lemma for certain q-difference equations"Aequationes Math.. 65巻. 93-101 (2003)
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[Publications] M.Amou, M.Katsurada: "Irrationality results for values of generalized Tschkaloff series II"J.Number Theory. 104巻1号. 132-155 (2004)