2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540006
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
天羽 雅昭 群馬大学, 工学部, 助教授 (60201901)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 三郎 群馬大学, 工学部, 教授 (10110397)
池畠 優 群馬大学, 工学部, 教授 (90202910)
天野 一男 群馬大学, 工学部, 助教授 (90137795)
田沼 一実 群馬大学, 工学部, 助教授 (60217156)
桂田 昌紀 慶応義塾大学, 経済学部, 教授 (90224485)
|
Keywords | q-関数 / q-差分方程式 / 無理数 / 1次独立性 / シドロフスキの補題 |
Research Abstract |
q-関数の無理数論についての研究を行い,次に述べる成果を得た.第一に,昨年度の研究で得られた,q-差分方程式系におけるShidlovskiiの補題の類似について,さらに詳細な検討を行った.その結果,証明のために使っていたPicard-Vessiot環の理論力が必要ではなく,より単純な差分拡大体を構成するだけで十分であることが分かった.さらに,当初仮定していた基礎体についての条件(標数ゼロの代数的閉体)も不要であることが分かり,標数正の体への応用も可能になった("Shidlovovskii's lemma in q-difference equations"のタイトルで,海外共同研究者であるオウル大学のK.Vaananen氏およびT.Matala-aho氏との共著論文を準備中).第二に,第一の結果を応用して,線形q-差分方程式系を満たす解析関数の特殊値について,その1次独立性を証明した.これは,Stihl氏,桂田氏,Vaananen氏の結果(それぞれ,Math.Ann.268;284;325)を,ほぼ完全な形で一般化する成果である(Vaananen氏,Matala-aho氏との共著論文を準備中). 研究代表者は,当該研究費補助金により,ハイデルベルグ大学のW.Kohnen氏およびボルドー大学のA.Lasjaunias氏を招へいし(それぞれ,2004年10月16-22日;2004年10月16-23日),研究集会「解析的整数論とその周辺」(2004年10月18-22日,於京都大学数理解析研究所)で講演していただくと共に,研究討論を行った.これにより,モジュラー関数のq-展開および標数正の体でのディオファンタス近似論についての,大変有益な知見が得られた.
|
Research Products
(2 results)