Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 喜佐雄 埼玉大学, 理学部, 教授 (00011560)
福井 敏純 埼玉大学, 理学部, 教授 (90218892)
海老原 円 埼玉大学, 理学部, 講師 (80213578)
岸本 崇 埼玉大学, 理学部, 助手 (20372576)
小嶋 久祉 埼玉大学, 理学部, 教授 (90146118)
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Research Abstract |
特異平面曲線のゴナリティに関する研究が進展した.射影特異平面曲線Cの定数でない有理関数ψはCの非特異モデルから射影直線への写像を定義する.その写像次数の最小値をゴナリティといい,Cの重要な不変量である.ゴナリティの下からの有効な評価式を証明し,いくつかの応用例を示すことが出来た. 特異平面曲線Cの次数をdとし,最大重複度をνとする.また,デルタ不変量をδとする.次に,2次関数Q(x)=x(x-d)+δ-νを定義し,q=Q([d/ν])とおく.昨年までの研究成果で,q≦0のとき,等号Gon(C)=d-νが成立する.今回,q>0のとき,評価式Gon(C)≧d-ν-qを証明した.次数2k+1のk^2個のノードのみを持つ平面曲線で,ゴナリティがkに一致する例を構成し,上記の不等式の有用性を示した. さらに,Cの特異点に関する不変量η,σを定義する.次に,非負整数qに対して,関数χ(η,σ,q)を定義する.このとき,d/ν>χ(η,σ,q)かつd/ν>σ-q/νならば,評価式Gon(C)≧d-ν-qが成立することを証明した.この第2の結果は上記の結果と互いに補完的であるので,利用価値が高い. 以上の結果は,"Lower bounds for the gonality of singular plane curves"という論文にまとめており,近く雑誌に投稿する予定である. 定期的に代数幾何講演会を開催して,来訪研究者と研究情報を交換した.
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