2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540011
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
清田 正夫 東京医科歯科大学, 教養部, 教授 (50214911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 倶幸 東京農工大学, 工学部, 教授 (30134795)
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Keywords | アソシエーションスキーム / 有限群 / カルタン行列 |
Research Abstract |
1.有限群のカルタン行列の固有値については、多くの実例が和田により計算機を用いて求められた。これらの実例から、和田と清田は有限群のブロックに関するカルタン行列の固有値と単因子の間の強い関係(予想)を見出した。固有値の代数共役類への類別に対応して単因子も類別され、対応する類同士では(1)要素の個数が同じ、(2)要素の積が等しく、しかも(3)最大固有値の属す類と最大単因子の属す類が対応する、という予想である。この予想はブロックの不足群が(2面体群、準2面体群、4元数群であるとか、正規部分群である等の)特別な条件を満たすときには、肯定的であることが証明された。この予想は従来の我々の研究課題をすべて含む大きな予想であるため検証が難しく、現在p-可解群の場合を研究中である。これらの結果は、関連する結果とともに和田により、ポーランドのコペルニクス大学で開催された国際会議(Conference on Frobenius and Algebras and Related Topics, Torun, Poland, 2003年9月)の招待講演として発表された。また清田は不足群が巡回群の場合にこの予想を研究して、ブロックのBrauer treeが星型または直線型(例外頂点は端点で重複度2以下)のとき、予想が成立することを証明した。これらの結果は、清田により有限群のコホモロジー論研究集会(京都大学数理解析研究所、2003年9月)で口頭発表された。 2.清田はアソシエーションスキームの理論をもちいて、ある種の巡回ブロックのカルタン行列の固有値が非常に限られた形であることを示した。この研究の過程で、ある種の直交多項式の族(チェビシェフ多項式の類似)の既約性が問題となり、現在研究中である。この結果と研究裸題は、清田により有限群論草津セミナー(草津、2003年8月)で口頭発表された。
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