2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540014
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
武部 尚志 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (60240727)
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Keywords | WZW模型 / 楕円曲線 / twisted WZW模型 / orbifold WZW模型 / 有理共形場理論 |
Research Abstract |
共形場理論の一種であるWZW模型をRiemann球面上で考えた時、そのlevelがcritical level(Lie環のdual Coxeter数の(-1)倍)でない時は、理論は点の配置のmoduli空間上の可積分接続(KZ方程式)で記述される事は良く知られている。 本研究者は可解格子模型の研究を動機として楕円曲線上の非標準的なWZW模型(twisted WZW model)を導入したが、これに対してもRiemann球面上の場合と同様の可積分接続が存在する。これを使って楕円曲線のmoduli空間上でのconformal blockの層の性質を調べた。土屋-上野-山田による標準的WZW模型についての結果と同様に、この層が局所自由層であり、楕円曲線が退化する所ではorbifold WZW模型のconformal blockの層へと分解する事が分かった。特に、affine Lie代数の可積分表現を楕円曲線に挿入すれば、有理共形場理論の例が構成される事も示された。 この理論を頂点作用素代数を用いて再定式化すべく、現在頂点作用素代数に関する文献を読んでいる。
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