2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540016
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
吉原 久夫 新潟大学, 理学部, 教授 (60114807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 正明 神奈川大学, 工学部, 教授 (80145523)
大渕 朗 徳島大学, 総合科学部, 教授 (10211111)
秋山 茂樹 新潟大学, 理学部, 助教授 (60212445)
徳永 浩雄 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30211395)
小島 秀雄 新潟大学, 工学部, 助教授 (90332824)
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Keywords | 空間代数曲線 / ガロワ直線 / ガロワ群 / 自己同型群 / ガロワ埋め込み / 被覆多様体 |
Research Abstract |
大きな目標は射影代数多様体の幾何学的性質と,多様体の関数体での体論の比較研究を行うものである。これを一般的に定式化すると,Vをn次元非特異射影代数多様体,Dをその上のvery ample divisorとするとき,完備一次系|D|による埋め込みf:V-→P^mを考える。Lを(m-n-1)次元線形部分多様体とし,Lを中心のn次元線形部分多様体H(=P^n)への射影p_Lを考える。すると,体の有限次代数拡大k(V)/k(H)がひき起こされる。この体の拡大と多様体V/Hの間の比較研究を行うことである。ここでn=1でm=3の場合が当初の研究課題にあげた枠組みである。Lは直線になり,ガロワ直線の考察となる,この場合は当初の目的はほぼ完成し,また一般的な考察と深く関連していることが判明したので,同時に一般的考察も開始した。詳しくは,この拡大がガロワ拡大のときに,Lをガロワ部分多様体といい,ガロワ群G_L=Gal(k(V)/k(H))をLでのガロワ群という。このガロワ群の元はVのH上の双有理変換をひきおこす。また,この拡大がガロワでないときは,k(V)/k(H)のガロワ閉包をK_Lとしてガロワ群G_L=Gal(K_L/k(H))を考察する。このような設定の下で次の様な成果が得られた。Lがガロワ部分空間のとき,ガロワ群の元はコホモロジー群H^O(V,O(D))へ作用して,PGL(m,k)への表現をもつことが判る,従ってガロワ部分空間を持つための必要十分条件が得られた。また,どのくらいガロワ部分空間をもちうるかもごく概略ながら判明した。更に,この方法の一つの応用として,abelian surfaceに対して試みた結果,現れうる全ての群構造も決定した。これらの研究により体論と幾何学が一層密接になり,新たな見地かちの多様体の性質も発見されている。上記研究により一つの方向性が示され,今後の更なる発展が期待される。
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Research Products
(1 results)