2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540021
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
小松 尚夫 弘前大学, 理工学部, 助教授 (70300556)
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Keywords | Continued fractions / Tasoev continued fractions / Rogers-Ramanujan continued fractions / Hurwitz continued fractions / Diophantine approximations / Rational approximations |
Research Abstract |
1.Rogers-Ramanujanの特殊な場合とTasoevの連分数の特殊な場合が完全に一致することが解明され,Tasoev連分数の中に様々な恒等式が成り立つものが存在することが正式に裏付けられた。またこれに伴い,指数型擬似循環連分数の循環節の長さが3であるような新しいTasoev連分数の発見につながった。今まで構成されたTasoev連分数は,その擬似循環節の長さが1,2,4の場合に限られていたからである。循環節の長さが3であるTasoev連分数は,Hurwitz連分数のe型に完全に対応するものというわけではないが,循環節の長さが3であることは同じであり,来年度以降につながる研究の足がかりが出来た。 2.より一般的なTasoev型の連分数を定義し,それに対する有理数の近似の値を求めることに成功した。これは,最も簡単な指数型擬似循環連分数やTasoev連分数に変換されるRogers-Ramanujan連分数に対する既知の有理近似の結果を含むもので,現在まで構成することが出来たすべてのTasoev型連分数に対して有理近似の値を求めることが出来る画期的なものであった。 3.非斉次ディオファントス近似における問題をBorwein兄弟のアルゴリズムによって解くことが出来ることを示し,実際に幾つかの新しい値を求めた。また,数年前に示したNishioka,Shiokawa,Tamuraのアルゴリズムとの関係も解明され,その結果として未知の新しいタイプの値を正確に求めることが出来るようになった。 4.eの連分数展開の近似分数を3つごとに取ったものが合同関係における多くの面白い性質を満たすことが知られていた。これにより一般のe^(1/s)(sは2以上)の連分数展開の近似分数においても成り立つことを発見し,類似の性質が満たされることを示した。
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Research Products
(5 results)