2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540024
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丸山 正樹 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森脇 淳 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70191062)
並河 良典 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80228080)
加藤 文元 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50294880)
石井 亮 京都大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10252420)
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Keywords | ベクトル束 / 丹後束 / Singular / 還元列 |
Research Abstract |
5次元射影空間上で直線束の直和に分解しない階数2のベクトル束は、唯一丹後束のみが知られている。しかし、このベクトル束は基礎体の標数が2という極めて不自然な状況のみで構成が可能である。従って、このベクトル束の局所変形、大域的な挙動すなわちモデュライの計算は専門家の多くが試みたい問題である。そのためには、このベクトル束と自己準同型層などそれに付随するベクトル束のコホモロジーの計算が欠かせない。 今年度は、丹後の方法を詳細に見直し、Singular上で丹後ベクトル束の記述を確立した。その結果丹後ベクトル束の直線束の直和による還元列の計算が可能になった。この還元列には階数200以上、500以上のベクトル束が現れるが、6変数の比較的次数の低い多項式の行列によって表現されることが分かる。この計算の結果 1)5次元射影空間の標準的なアファイン被服について、丹後束の貼り合わせ行列が具体的に計算できる。 2)丹後束の直線束によるテンソル積のコホモロジーの計算が、原理的に可能になった。 1)については丹後自身が計算した結果があり、それと比較しながら、何故標数が2という仮定が必要か決定的な理由を探ることを次の目標にしている。2)についてはテンソルする直線束をn次超曲面に対応するものとすると、nについて5次式で表されるベクトル空間の間の線型変換を扱う必要があり、全て計算することは不可能に思える。当面は、ある層について直線束の直和による還元列が与えられたとき、その層のコホモロジーを計算する一般的なアルゴリズムを確立したい。この作業は時間は掛かるが、それ程困難な作業ではない。その後、丹後束のコホモロジーの次元の一般公式を与えることを試みる。
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Research Products
(4 results)