2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540098
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
矢島 幸信 神奈川大学, 工学部, 教授 (10142548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 政美 神奈川大学, 工学部, 教授 (60215598)
家本 宣幸 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (70161825)
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Keywords | M_3-空間 / 積空間 / 被覆性 / ベースパラコンパクト / 正規被覆 / 長方形 |
Research Abstract |
距離空間とCW複体を含む一般距離空間のクラスで,もっとも重要なものがM_3-空間のクラスであり,それに関する最も有名な未解決問題はいろいろあるが、もっとも有名なものは次のものである。 問題1[Ceder,1961].M_3-空間は,M_1-空間となるか? 上記の問題は、残念ながらいまだに解決には至っていない。しかし、M_3-空間の被覆性の研究がその解決に不可欠であると認識している。最近,パラコンパクト空間の類似かつ強い被覆性として,ベースパラコンパクト空間という概念が導入され,M_3-空間との関連で,次の重要な問題が提起された。 問題2[Porter,2003].M_3-空間(またはパラコンパクト空間)は,ベースパラコンパクトか? 平成16年度は平成15年度に引き続き、ベースパラコンパクト性に関する考察を中心において,研究を進めてきた。その結果,積空間の被覆性としてベースパラコンパクトを考えた場合、積空間における正規被覆の研究が本質的であるとの結論に至った。今後は、積空間の正規被覆の特徴付けの研究を進めていく。その際、積空間における長方形という概念を用いての特徴付けが、次元論における議論とあいまって、予想以上の展開を期待できると思われる。いずれにしても正規被覆は位相空間論では、極めて基本的な概念なので、単にM_3-空間の問題に関係するだけでなく、もっと幅広い応用がいくらでもできるはずである。酒井政美は関数空間,自由群の研究などと,M_3-空間の問題に上記とは全く異なる方向から考察を加えて、興味ある結果を得ている。家本宣幸は順序数による積空間の研究で,様々な研究協力者を得て、精力的に論文を発表している。特に順序数の積空間のゼロ次元性に関する結果は、積空間の正規被覆の研究と密接に結びついてくるように思われる。
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Research Products
(6 results)