2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540109
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
内山 耕平 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00117566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 実 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50087079)
井口 達雄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (20294879)
半田 賢司 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (10238214)
種村 秀樹 千葉大学, 理学部, 助教授 (40217162)
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Keywords | 流体力学極限 / 局所平衡 / スケーリング極限 / 相対エントロピー / 大偏差原理 |
Research Abstract |
1.15年度の研究で導入した2種類の保存量があるモデルについて流体力学極限に対応した平衡揺動の問題を解決した[Equilibrium fluctuations for zero-range-exclusion processes, Jour.Stat.Phys.(2004)]。極限の確率過程はある種の超関数値をとる2元連立の確率偏微分方程式の一意解として特徴づけられる。このモデルは非勾配系で,しかもスピン値が有界でないため、様々な技術的困難が起こる。そのうち特に、有限系に対する揺動過程の緊密性を示すための評価が自明でなかったが、時間反転を用いることで問題が解決できた。 2.加法的Markov過程と呼ばれるランダムウオークのクラスについてGreen関数と推移確率の漸近展開を求めた。このランダムウオークはいわば内部状態を持つ粒子のランダムな運動のモデルで、漸近展開には内部状態の変化の法則を反映する特性量が現れる。この特性量、特に中心極限定理の分散を多くの例で具体的に計算した。対応する排他課程の流体力学極限は一般には非勾配型となるが、その拡散係数と元のランダムウオークに対する中心極限定理の分散との比較をすることが興味深い問題として指摘される。
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Research Products
(6 results)