2003 Fiscal Year Annual Research Report
非対角優位行列を含む行列方程式に対する定常反復法の新展開を目指しての総合研究
Project/Area Number |
15540144
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
仁木 滉 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (30068879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱谷 義弘 岡山理科大学, 総合情報学部, 助教授 (40228549)
澤見 英男 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (70098581)
岡本 直孝 岡山理科大学, 工学部, 教授 (00068909)
河野 敏行 岡山理科大学, 総合情報学部, 助手 (90309534)
榊原 道夫 岡山理科大学, 総合情報学部, 助教授 (70215614)
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Keywords | 反復法 / H-行列 / 最適値問題 / 精度保証 / 固有値問題 |
Research Abstract |
本年度の研究成果として3つの課題がある。 (1)行列方程式の係数行列AがH-行列のとき、定常反復法の使用が可能となる。従来の判定法として我々が開発した反復型の判定法がある。この方法は全ての行列に対して判定可能な方法であるが、判定する行列によって反復回数が増大するために実用的でない。そのため、簡単な判定法が求められている。我々は今回、準直接型の判定式を導いた。この判定式は特定の行列を除いて判定可能となった。この成果を投稿準備中である。 (2)従来提案された前処理法の拡張とその前処理法を用いた2段階前処理法を開発、良好な成果を得た。一方、我々が開発した2種類の前処理行列を組み合わせた2段階前処理法を開発、優れた収束性を得た。この成果を投稿中である。更に、我々が開発した前処理法にBiCG法を適用することによって従来BiCG法が使用不可能な問題に適用可能となった。この成果も投稿準備中である。 (3)境界要素法近似で派生する係数行列は非優対角行列のために、反復法が適用できない。我々は前処理法を用いて優対角化を可能にした。その成果が研究発表の3番目である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 仁木 滉, 他: "I+R型前処理付Gauss-Seidel法"日本応用数理学会論文誌. 13・4. 439-445 (2003)
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[Publications] H.Niki et al.: "An attempt at numerical calculation of natural convection using preconditioned iterative methods"Numerical Heat Transfer, Part A. 44. 97-103 (2003)
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[Publications] H.Niki et al.: "A Two-step Preconditioning method for solving Dense Linear Systems"International Journal of Computational Fluid Dynamics. 18・1. 93-99 (2004)
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[Publications] H.Niki et al.: "A new criterion for the H-matrix property"J.Comput. And Applied Mathematics. 150. 293-302 (2003)
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[Publications] M.Sakakihara et al.: "The Gauss-Seidel Iterative method with the preconditioning matrix (I+S+Sm)"Japan J.Industrial and Appl.Mathematics. 21・1. 25-34 (2004)
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[Publications] Niki et al.: "The survey of preconditioners used for accelerating the rate of convergence in the Gauss-Seidel method"J.Comput. And Applied Mathematics. 164-165. 587-600 (2004)