2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540147
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 巌 小山工業高等専門学校, 一般科, 教授 (70154036)
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Keywords | 被覆グラフ / ゼータ関数 |
Research Abstract |
本年度は、グラフと被覆グラフのゼータ関数について、以下の結果を得た。 1.正則被覆グラフのゼータ関数のL-関数による分解公式の一般化について (1)グラフGのarcに重みを付け、Gの重み付きゼータ関数を導入して、GとGの正則被覆グラフの重み付きゼータ関数の行列式表示を、それぞれ、与えた。また、Gの重み付きL-関数を導入して、その行列式表示を求め、Gの正則被覆グラフの重み付きゼータ関数を、Gの重み付きL-関数の積で表した。論文として、Journal of Combinatorial Theory Series Bに掲載された。 (2)グラフGの正則被覆グラフについて、Stark & Terrasが導入した、multiedge zeta functionとmultipath zeta functionを、Gのprime, reduced cyclesの同値類に関する無限積で表した。また、群の既約表現の性質を用いて、対称的有向グラフDのg-巡回的Γ-被覆の重み付きゼータ関数を、Dのprime cyclesの同値類に関する無限積で表した。論文として、Journal of Combinatorial Mathematics and Combinatorial Computingに掲載された。 (3)連結グラフGと有限アーベル群A,B,Cについて、GのC-被覆グラフKが、GのA-被覆グラフHのB-被覆グラフのとき、HのBの表現ρに対するBartholdi型のL-関数を、GのCの表現に関する、Bartholdi型のL-関数の積で表現した。論文として、Graphs and Combinatoricsに掲載された。 2.グラフと被覆グラフのゼータ関数というタイトルから少し外れるけれども、アーベル群である被覆変換群Aをもつ、有限グラフGの正則被覆グラフHについて、GのJacobian torusのあるsubtorusを考える。Hのmiddle graphに関する、このsubtorusの体積をGのJacobian torusの体積を使って表した。論文として、Far East Journal of Applied Mathematicsに掲載された。 3.昨年までに得た、グラフGの正則被覆グラフのゼータ関数、Bartholdiゼータ関数の分解公式周辺の話題を、surveyの形で、韓国の浦項工科大学で開かれた、ミニワークショプにおいて講演し、その講演内容が、Proceedingsに掲載された。
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Research Products
(4 results)