2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540158
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
真島 秀行 Ochanomizu University, 理学部, 教授 (50111456)
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Keywords | Asymptotic / Hyperasymptotic / Vanishing Theorem / Differential Equation / Special Function / Bessel Function / Airy Function / Confluent Hypergeometric Function |
Research Abstract |
超漸近解析的な形の消滅定理,すなわち,チェック・コホモロジーで表現すると,無限遠点が頂点となるいくつかの角領域による開被覆に対して,関数をデータとして与えその漸近級数等の条件を加えて,分解する関数の漸近展開性について従来より詳しい剰余項の評価,漸近級数の係数の評価を伴う形まで精密化するという研究を行ってきている.さらに、その結果を特殊関数へ応用することにより、特殊関数の漸近展開についてより精密な評価を出すことを目的としている。 一昨年度のAdri B. Olde Daalhuis氏との共同研究の主たる定理,Level 1,Level 2の超漸近解析的な評価を伴う形の精密化.すなわち,通常の漸近展開をある適切な項までで打ち切り,剰余項が指数減少となること,その剰余項を積分表現を用いてそれを展開し適切な項までで打ち切ると新たな剰余項がより強い指数減少となることを2段階まで実行した結果については,京都大学数理解析研究所講究録1367に掲載された.その応用として,Bessel方程式に付随する非同次方程式の解,特にAnger関数についての応用例を計算した.昨年はエアリー関数について計算を行った。 今年度は、本来、研究の最終年度であり、特殊関数についての応用として計算結果を一変数および多変数について盛り込む予定であった。年度途中に得られたLevelをさらに上げる一変数の結果および、2変数合流超幾何関数について(いくつかの範囲で適当な変数変換を行い)一つをパラメータとして考えてもう一つの変数に関する漸近展開を考えればよいという結果によれば、今までの1変数的な結果をそれに応用してそれらの関数の挙動についても計算が可能になるということがわかり、パラメータ付き関数の研究という追加の研究を行う必要が生じた。また、多変数関数についても、数式処理計算による具体的な数値評価を行うことが応用上重要と考えている。これらの研究については年度を繰り越して行った。
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