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2004 Fiscal Year Annual Research Report

複素エルゴード理論の研究

Research Project

Project/Area Number 15540167
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

宇敷 重廣  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (10093197)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 木坂 正史  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (70244671)
上田 哲生  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10127053)
Keywords複素力学系 / エルゴード理論
Research Abstract

複素エルゴード理論において基本的な概念となる、力学系のもとでの不変測度は、多次元の複素力学系においては、超関数を係数とする微分形式、すなわちカレントと呼ばれるものとなる。本研究においては、(1,1)型微分形式で超関数を係数とするもののうち、もっとも力学系の性質を反映するものと考えられるいわゆるグリーンカレントについて考察した。無限遠直線において正則な、複素2次元の多項式で与えられる複素力学系にたいして、ベットヒャーの定理を拡張し、固有のベットヒャー形式が存在する事を示し、それが(1、0)型の微分形式で表示できることを明らかにした。この微分形式を超関数の意味で反正則外微分をすることで、グリーンカレントがえられる。これは、グリーンカレントの部分積分を与えた事に相当する。カレントの超関数表宗、すなわちハイパーカレントを具体的に与えた事になる。シュワルツの意味の超関数を係数とするカレントに対し、佐藤超関数を係数とするものをハイパーカレントと呼ぶ事にしたい。この結果は、"Hyper-currents and Boettcher's functions for higher dimensional complex dynamical systems"として、ドイツのゲッチンゲン大学で2004年11月24日に発表した。また、このハイパーカレントは、ジュリア集合の層係数コホモロジーを定義し、力学系の層係数コホモロジーへの作用の行列式が、力学系のゼータ関数のなることも明らかとなった。この結果は"Complex dynamical systems acting on hyperfunctions"として2004年12月3日にフランスのパリ大学理学部において発表した。

  • Research Products

    (2 results)

All 2005 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Construction of doubly-connected wandering domains.2005

    • Author(s)
      M.Kisaka, M.Shishikura
    • Journal Title

      RIMS Kokyuroku (発表予定)

  • [Journal Article] Fixed points of polynomial automorphisms of C^n2004

    • Author(s)
      T.Ueda
    • Journal Title

      Complex Analysis in Several Variables 42

      Pages: 319-324

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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