2004 Fiscal Year Annual Research Report
強磁場をもつシュレディンガー作用素の固有値の漸近分布の研究
Project/Area Number |
15540168
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩塚 明 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (40184890)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 英男 岡山大学, 理学部, 教授 (30022734)
内山 淳 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (70025401)
伊藤 宏 愛媛大学, 工学部, 助教授 (90243005)
土居 伸一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00243006)
米谷 文男 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (10029340)
|
Keywords | シュレディンガー作用素 / 磁場 / 固有値 / 漸近分布 / 境界条件 / 自己共役作用素 |
Research Abstract |
研究代表者はポワソン・ランダムな電場のポテンシャルをもつシュレディンガー作用素のスペクトルについて,負の部分が少しでもあるような場合に全直線となることを示した。またこの結果についてパリ南大学のB.Helffer教授,パリ北大学のF.Klopp教授に話し,最近の研究の動向や今後研究するべき方向について議論をした。現在はそのようなシュレディンガー作用素に対してWegner評価が成り立つかどうかを研究するために準備中である。 田村は,2次元ディラック作用素に対して,デルタ型磁場を滑らかな磁場で近似したときのレゾルベントのノルム収束を証明した。磁場をもつシュレディンガー作用素のレゾルベントに対するゼロレゾナンスから生じる低エネルギー領域での特異性の解析が本質的な役割を果たすことを明らかにした。また田村は,一瀬孝とともに指数積がシュレディンガー半群の積分核をいかに近似するかを考察し,積公式が極めてシャープな近似を与えることを示した。 土居は,実2次多項式のポテンシャルを持つシュレディンガー作用素(特に調和振動子)に摂動ポテンシャルを加えたときの解の特異性の構造がどう変化するか研究した。また漸近的に平坦な計量に付随したシュレディンガー作用素が,磁場と電場ポテンシャルをもつ場合に,付随した発展方程式の解作用素の平滑効果を研究した。 米谷は周期領域から垂直接線領域への等角写像の正規化条件の下での一意性を与え,代用電荷法による接線領域への数値等角写像について実験的考察注意を与えている。
|
Research Products
(6 results)