2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540177
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
倉田 和浩 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (10186489)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 良 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70016129)
吉富 和志 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (40304729)
磯崎 洋 筑波大学, 数理物質科学研究科, 教授 (90111913)
村田 實 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (50087079)
田中 和永 早稲田大学, 理工学部, 教授 (20188288)
|
Keywords | 非線形最適化問題 / 変分問題 / 対称性の崩れ / 特異摂動問題 / ヘレショウ流れ / 逆問題 / シュレディンガー作用素 / スペクトル |
Research Abstract |
1.倉田は、非線形熱伝導現象の定常状態に関する最適化問題における最適形状の定性的研究、非線形光学モデルに現れる非線形シュレディンガー方程式の解の凝縮現象および対称性の崩れ現象の研究、田中との共同研究での数理生態学に現れるある固体増殖モデルでの多重安定パターンの出現の研究を行った。 2.酒井は、ヘレショウ流れの自由境界問題において、初期領域の境界に尖点がある場合に、その尖点が層流点であるための十分条件の改良を行い、さらに乱流点であるための十分条件も与えた。 3.吉富は、周期的な点相互作用に従う1次元シュレディンガー作用素のスペクトルのバンドギャップについて研究した。また、係数が周期的なヤコビ差分作用素のあるクラスについて、各スペクトラルギャップが空となるための必要十分条件を与えた。 4.磯崎は、光学模型に対する散乱の逆問題においてポテンシャルとスピン-角運動量項を散乱振幅から定める逆問題を解決した。また双曲多様体上のシュレディンガー作用素に対する逆問題の研究、およびディリクレーノイマン写像の局所的なデータから物体内の包含物の位置を推定するアルゴリズムを発見し、数値計算を行った。 5.村田は、村田自身によって確立された歪積型2階楕円型偏微分方程式に対するMartin境界とMartin核の分解理論などを用いて、統一的方法によりさまざまな楕円型偏微分方程式に対するMartin境界とMartin核を具体的に決定した。 6.田中は、特異極限問題としての、一般的な非線形項をもつ非線形シュレディンガー型方程式の正値解の存在、single peak解の存在を証明した。さらにAllen-Cahn方程式に対するadiabatic invariantと関連した解の変分的構成を行った。 7.肥田野は、準線形波動方程式の初期値問題の時間大域解の存在問題において、連立系において異なる伝播速度が時間大域解の存在に与える影響を調べた。
|
Research Products
(19 results)