2004 Fiscal Year Annual Research Report
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15540186
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
内山 康一 上智大学, 理工学部, 教授 (20053689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 忠 上智大学, 理工学部, 教授 (00087082)
田原 秀敏 上智大学, 理工学部, 教授 (60101028)
吉野 邦生 上智大学, 理工学部, 講師 (60138378)
平田 均 上智大学, 理工学部, 助手 (20266076)
青柳 美輝 上智大学, 理工学部, 助手 (90338434)
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Keywords | 形式級数解 / multi-summability / 漸近展開 / 確定特異点型 / p楕円型 / 非線形偏微分方程式 / 正の定符号型超関数 / nonlinear totally characteristic |
Research Abstract |
1.複素領域の微分方程式と漸近解析 大内はここ数年来の偏微分方程式の形式級数解とその形式級数解を漸近展開にもつ真の解の存在について研究を続けた。とくに常微分方程式の場合に進展した多重総和法(multi-summability)の理論を偏微分方程式に応用した。ある意味で常微分方程式の摂動と考えられる偏微分方程式に対して形式級数解が多重総和可能であること(multi-summability)を線形の場合に示し、非線形の場合には複雑な評価を遂行することによって示した。 田原は複素領域でのnonlinear totally characteristic typeといわれる非線形偏微分方程式について研究をし、特異点の存在に関する結果、特異点の非存在に関する結果、解の一意性に関する結果を得た。 内山はフィリピン大学L.Paredesと共同で4階のp楕円型方程式の1次元モデルである非線形常微分方程式の解の解析的特異性を記述する複素領域の確定特異点型の非線形偏微分方程式の候補を得た。 吉野は正の定符号型の超関数について研究をし、諏訪将範との共同研究においてBochner-Schwartzの定理をFourier-ultra hyperfunctionに対して得た。この結果は長町-Bruningの最近の場の理論の研究と関連している。また、正の定符号型超関数の超局所解析性の伝播について結果を得た。これは今までに知られていた底空間における正則性の伝播の定理の拡張になっている。 2.実領域の微分方程式と漸近解析 内山はp楕円型偏微分方程式の球対称解の満たす非線形常微分方程式の解の局所一意性の証明を与えた。 平田はHongyu Wuによって非線形可積分系から導出された非線形偏微分方程式で解を定数解のBacklund変換から構成ものに、別のタイプのBacklund変換を適用して、さらに幅広いクラスの厳密解を求めることができた。 3.漸近解析に関連するその他の研究。 青柳は渡辺澄夫との学習理論の特異モデルである3層型ニューラルネットワーク、縮小ランクモデルの共同研究においてニュートン図形が退化し、特異点が孤立してない場合にカルバック情報量の確率論的複雑さの厳密な漸近展開を与えた。後藤はMarta-T.Asaedaと共同で、あるsubfactorに対してasymptotic inclusionを与えた。
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Research Products
(5 results)