2005 Fiscal Year Annual Research Report
トロイダルLie代数対称性をもつ非線形可積分系の一般化、離散化、及び応用の研究
Project/Area Number |
15540208
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
太田 泰広 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (10213745)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 泰彦 神戸大学, 理学部, 教授 (00202383)
増田 哲 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (00335457)
|
Keywords | 非線形可積分系 / トロイダルLie代数 / 双線形形式 / Pfaffian / 戸田格子 / Hankel行列式 |
Research Abstract |
1.2-トロイダル対称性から導出されるソリトン方程式の場合には、過対称行列式解の成分に対してある種の線形分散関係式が成立する。同様の分散関係式を過対称Pfaffianの成分に対して要請することによって、過対称Pfaffianに対して形式的に成立する、無限個の独立変数を含む双線形方程式を構成した。これは、通常のトロイダル対称性をもつ可積分系の双線形形式に対する、単純な場合のPfaffian analogueを与えている。 2.両無限な一次元戸田格子方程式の一般解のHankel行列式表示において、行列式の成分はseedになる関数から二次のrecursion relationを使って帰納的に定義される。この解に無限個の独立変数を導入することによって、それらの行列式成分が、Schur多項式で表される線形微分演算子をseed関数に作用させることによって与えられることを明らかにした。これによって行列式成分の母関数は、独立変数をシフトした二つのτ関数の比によって与えられる。 3.3成分KP系列のreductionとして得られる佐々-薩摩方程式に対する離散化を提出するとともに、3波相互作用方程式に対するreality conditionを満足するような離散化を構成した。 4.結合型KP方程式に対するGram型Pfaffian解を与え、KP系列および結合型KP系列の両方に対してそれぞれ、Wronski型とGram型の解の表現が与えられることを明らかにした。
|
Research Products
(3 results)