2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540214
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
立川 篤 東京理科大学, 理工学部, 教授 (50188257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大槻 舒一 東京理科大学, 理工学部, 教授 (80112895)
小林 隆夫 東京理科大学, 理工学部, 教授 (90178319)
長澤 壯之 埼玉大学, 理学部, 教授 (70202223)
小川 聖雄 東京理科大学, 理工学部, 助手 (50408704)
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Keywords | 変分間題 / 部分正則性 / VMO |
Research Abstract |
昨年度より、特異性を持つ汎関数に対する変分間題の解、もしくは係数が特異性をもつ非線形偏微分方程式の弱解の正則性の研究を始めた。昨年度に引き続き、海外共同研究者として本研究に参加したCatania大学助教授・M.A.Ragusa氏は、係数がVMO(Vanishing Mean Oscillation)と呼ばれる不連続性を許容する関数のクラスに属する偏微分方程式の代表的な研究者の一人である。9月に立川がCatania大学を訪問しVMO係数をもつエネルギー汎関数の最小化写像の部分正則性について研究連絡を行った。また、Catania大学の他にScuola Normale Superiore di Pisaも訪問し、変分間題の解の正則性に関する研究において世界的権威であるM.Giaquinta教授に研究報告をおこなった。 Ragusa氏との共同研究では、VMO係数をもつエネルギー汎関数の最小化写像が「部分正則性」と呼ばれる性質を持つことを示した。これは詳しく述べると次のようになる。 「vをm次元ユークリッド空間内の有界領域Ωで定義されたn次元ユークリッド空間に値を持つ写像とする。このような写像に対してVMO係数を持つエネルギー汎関数F(v)(正確にはエネルギー汎関数をもう少し一般化したもの)を考え、その最小化写像uを考える。このとき、最小化写像uは、適当なε>0に対して、m-2-ε次元のハウスドルフ測度が0となる集合を除いて、クラスC^<1,α>となる。」 この結果は昨年度得られたものだが、その結果を述べた論文は今年度中に2編掲載された。また、この昨年度得られた結果は、写像の定義域の内部でのものであったが、今年度はその結果の一部を境界まで拡張することができ、論文として準備中である。 一方、各研究分担者もそれぞれの分担分野の研究を行った。
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Research Products
(3 results)