2005 Fiscal Year Annual Research Report
数理物理学および応用解析における無限可積分系の研究
Project/Area Number |
15540219
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
大宮 眞弓 同志社大学, 工学部, 教授 (50035698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 芳英 同志社大学, 工学部, 教授 (50127742)
近藤 弘一 同志社大学, 工学部, 専任講師 (30314397)
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Keywords | 変調不安定性 / Sine-Gordon方程式 / 楕円ソリトン / NMR量子コンピュータ / Lame方程式のスペクトル / Darboux変換 / Groebner基底 / Wavelet解析 |
Research Abstract |
昨年度より開始したSine-Gordon方程式のホモクリニックな安定解に空間周期的な小摂動を加えたとき、ある特定の範囲の波数に対して不安定性が現れる現象であるBenjamin-Feir型不安定性の研究は、安定解が楕円関数で表される場合に、その不安定波数域を決定できた。この結果は、7月にスペインで開催されたSF05で発表し、論文にまとめ学術雑誌に投稿し現在査読中である。また、それに数値計算結果を加えたものを11月に九州大学応用力学研究所で開催された研究集会でポスター発表し、論文としてまとめ電子版報告集に投稿し近々にホームページに掲載される予定である。また、6次楕円型Calogero系のDarboux変換を利用した特殊解の構成方法は、Treibich-Verdier型の場合も含め、竹村剛一との共同研究で進展中である。他方、Λ作用素を常微分方程式の解の構成アルゴリズムに積極的に応用する研究結果は9月にマルタで開催された国際学会ISTAC'05で発表し、2編の論文としてまとめ投稿した所受理され公刊された。また、それを応用して楕円関数の新たな加法公式及び楕円ソリトンの漸近挙動を明らかにする研究も上記の九州大学応用力学研究所の研究集会で講演するとともに論文にまとめ電子版報告集に投稿し近々ホームページに掲載される予定である。また、NMR量子コンピュータへの応用も見つかり岡山理科大学の河村実生、澤江隆一達との共同研究成果を2月にアメリカで開催された国際学会で発表した。以上が研究代表者(大宮)を中心にした成果である。 他方、渡邊はGroebner基底を用いた符号理論を中心に研究を進めている。 また、近藤はWavelet解析を用いた数値計算に取り組み、Freak波の現象の研究を進めている。成果は上記の九州大学応用力学研究所での研究集会で発表し、報告論文が近々ホームページに掲載される予定である。
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Research Products
(6 results)