2004 Fiscal Year Annual Research Report
重力理論におけるホログラフィー原理と弦理論の構成的定式化の研究
Project/Area Number |
15540269
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福間 将文 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10252529)
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Keywords | 量子重力理論 / 超弦理論 / 宇宙背景輻射 / ホログラフィー原理 / ゲージ理論 / ループ方程式 / ビッグバン / ワイル・アノマリー |
Research Abstract |
【ホログラフィー的くりこみ群】一般次元の場の理論に対するホログラフィー的くりこみ群について、弦理論の補正を入れてもホログラフィー的性質が保たれることを、非臨界弦を用いた解析から示した。さらに、高階微分を含む重力理論におけるHamilton-Jacobi方程式を解くことで、くりこみ群の流れの中にEinstein重力では現れなかったmulticritical pointが新たに出現することを示した。 【2次元におけるホログラフィー原理とentropy bound】2次元重力におけるホログラフィー原理の定式化はこれまで謎であったが、ワイル・アノマリーを正しく考慮することによりホログラフィー原理が非自明に成立することを示した。さらに、高次元で期待されるようなエントロピーの上限が2次元にも存在することを確かめた。 【非可換時空と宇宙背景輻射】インフレーション期の宇宙において、インフラトン場にホログラフィックな正則化を導入することにより、初期宇宙に対して弦理論的な非可換性を導入した。さらに、その証拠が、宇宙背景輻射の観測データの中に、長波長側でのdampingとして現れている可能性を指摘した。 【温度・曲率限界とcyclic universe】温度のみならず時空の曲率にもstring scaleの上限があると仮定した時、宇宙がビッグバンとビッグクランチを繰り返すcyclic universeの描像が自然に導かれる事を示した。 【ループ方程式と弦の場の理論】ゲージ理論がホログラフィックに重力理論を記述できるようにループ方程式の変形を行い、それと弦の場の理論との関係を議論した。
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Research Products
(5 results)