• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2004 Fiscal Year Annual Research Report

超弦理論の摂動論と有限温度非平衡系の場の理論

Research Project

Project/Area Number 15540286
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

青木 健一郎  慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (00251603)

Keywords超弦理論 / 非平衡物理 / オービフォルド / サーモスタット / 摂動論 / 宇宙項 / 局所平衡 / EPU模型
Research Abstract

宇宙項は素粒子物理のスケールではゼロであり,超対称性はそれを説明する.超弦理論は量子重力を含む基本理論の最も有力な候補の一つである.超対称性の実験的根拠が発見されていない現在,超弦理論では時空間の超対称性に頼らず小さい宇宙項を説明できるという期待がある.Eric D'Hoker, D.P. Phong氏とともに時空間の超対称性が無いが宇宙項がゼロであると期待される真空で宇宙項を2ループ次で具体的に求め,ゼロでないことを示した.よって時空間の超対称性無しに摂動論全次で宇宙項がゼロとなる真空はまだ発見されていないことを明らかにした.そして求めた宇宙項の物理的性質を因子化などによって調べた.超弦理論の摂動計算は技術的に困難であり,結果がゼロでない高次の計算は少ないので,我々の結果は超弦理論の摂動論の性質の研究にも有意義である.また,結果はモジュライ空間の共変形式として求めており,数学的性質も興味深い.
超弦理論の真空として,物理量の計算が可能でかつ物理的に興味深い真空の一部にオービフォルドがある.その中で非対称オービフォルドの具体例は少なく,どのような理論があるのか系統的には知られていない.我々は非対称オービフォルドをいかにして構築し,その整合性をいかにして系統的に確かめるのかを具体例を構築して研究した.
非平衡系では物理量は一般に空間的に非一様に振る舞う.その場合の物理量の空間的依存性はどのようなものか,そしてそれはどのように理解できるか,といった問題は重要である.この問題をD.Kusnezov氏とともにFPU模型で第一原理より明らかにし,論文で発表した.また,理論的に有限温度の非平衡系を解析する場合にサーモスタットが必要だが,それを設定するのは容易ではない.物理量の振る舞いのサーモスタット依存性を解析し,物理的な理解を得た.これについても近々発表する予定である.

  • Research Products

    (3 results)

All 2004

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] Spatial Distributions of Observables in Systems under Thermal Gradients2004

    • Author(s)
      K.Aoki, D.Kusnezov
    • Journal Title

      Physical Review E70

      Pages: 051203-1-051203-8

  • [Journal Article] Two-loop superstrings on orbifold compactifications2004

    • Author(s)
      K.Aoki, Eric D'Hoker, D.H.Phong
    • Journal Title

      Nuclear Physics B688

      Pages: 3-69

  • [Journal Article] On the construction of asymmetric orbifolds2004

    • Author(s)
      K.Aoki, Eric D'Hoker, D.H.Phong
    • Journal Title

      Nuclear Physics B695

      Pages: 132-168

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi