2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540287
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
稲見 武夫 中央大学, 理工学部, 教授 (20012487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 浩明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (90211870)
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Keywords | ヒグス場 / M理論 / コンパクト化 / 物質場 / 非線形シグマ模型 |
Research Abstract |
具体的な結果が幾つか得られた. 1.高次元ゲージ理論から出発し,コンパクト化により4次元のヒグス場を導くという考え方,それに伴い,"large extra dimensions"の物理を巡って研究が進んでいる. 標準模型のヒグス場が正しく導かれるためには,高次元ゲージ理論はゲージ群をSU(3)xSU(3)xU(1)(3-3-1模型)まで拡張する必要が有る.この論文で,3-3-1模型の現象論的な性質を調べた.具体的には高エネルギー散乱実験における新粒子bileptonの生成断面積を計算した. 2.最近,超弦理諭との関連から,反可換でない超空間上の場の理論が提唱された.この論文で4次元および2次元の反可換でない超空間上の超対称なCP(n)非線形シグマ模型を構成することに成功した.現在は,反可換でない超空間上へ拡張したとき,普通の超対称なCP(n)非線形シグマ模型が持つ良い性質が保たれるか,あるいはどう変わるかという研究を進めている. 3.位相的弦理論におけるゲージ理論/重力対応とそれに関連する研究を行った。Dijkgraaf-Vafaが提案した,行列模型を用いた4次元超対称ゲージ理論の有効super potentialの計算である.彼らの提案とSeiberg-Witten理論との関係・整合性を明らかにするため,行列模型におけるループ方程式に超対称性を取り入れる必要が生じた.このため,行列の固有値に着目して超対称固有値模型を構成し,その運動方程式を解析した.ループ方程式に超対称性を取り入れるという当初の目的は達成されたが,その以外の部分に問題があり,完全に満足すべき定式化とは言えない.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] D.V.Soa, T.inami, H.N.Long: "Bilepton Production in e-gamma Collisions"Euro.Phys.Journal. 掲載予定. (2004)
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[Publications] H.Matsuda, A.Yao, H.Tsukahara, T.Deguchi, T.Inami: "Average Size of Random Polygons with Fixed Knot Topology"Phys.Rev.E. 60. 011102-1-011102-4 (2003)
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[Publications] H.Kanno, Y.Yasui: "Harmonic Forms and Deformation of ALC metric with Spin(7) Holonomy"Nuclear Physics B. 650. 449-474 (2003)
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[Publications] H.Itoyama, H.Kanno: "Supereigenvalue Model and Dijkgraaf-Vafa Proposal"Physics Letters B. 573. 227-234 (2004)
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[Publications] T.Eguchi, H.Kanno: "Topological Strings and Nekrasov's Formulas"Journal of High Energy Physics. 12. 006 (2003)