2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540287
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
稲見 武夫 中央大学, 理工学部, 教授 (20012487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 浩明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (90211870)
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Keywords | ヒグス場 / M理論 / コンパクト化 / 物質場 / 非可換場の理論 / 非可換超空間 / 非線形シグマ模型 |
Research Abstract |
標準模型は重力まで含めて,10次元の超弦理論へと統一されると考えられている.さらに,その背後により基本的な11元の理論,"M理論"と呼ばれる,があることも示唆されている.素粒子物理学において新しい問題は,4次元の統一理論を超弦理論またはM理論から見直し,ヒグス場と物質場の起源を解明することである.この研究を進める中で,時空間の概念の拡張という新しい問題に行き着く. 課題「M理論の...」の場の理論的,数学的な面に焦点を当て,以下の問題を明らかにできた. 超弦理論から出発して,空間の座標x^μは単なる数でなく,互いに非可換な量になるという,新しい考え方に行き着き,"非可換場の理論"が導かれる.さらに,新しいタイプの超空間と新しい超対称性(N=1/2超対称性)が導かれる.この超空間は"超座標"θ^αが非可換になり,"非可換超空間"とよばれる.非可換超空間上の場の理論が導かれる. ・超対称CP(n)シグマ模型の非可換超空間への拡張を行い,新しいタイプの超対称シグマ模型を作った[1]. ・2次元の場合この模型の摂動的な性質を調べた.[論文を作成中] ・非可換超空間上の超対称代数を中心荷電がある場合に拡張ができた.[論文を作成中] ・スカラー場の理論の摂動論に基づいて,非可換場の理論における因果律を研究し,光円錐が修正を受けることを示した[2]. [1]"Supersymmetric CP^n σ model on noncommutative superspace" Prog.Theor.Phys.111(2004),961-966. [2]"Locality, causality and noncommutative geometry", hep-th/0502012(2005).
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Research Products
(4 results)