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2005 Fiscal Year Annual Research Report

行列模型と時空構造の解明

Research Project

Project/Area Number 15540294
Research InstitutionSaga University

Principal Investigator

青木 一  佐賀大学, 理工学部, 助教授 (80325589)

Keywords弦理論 / 行列模型 / カイラル・フェルミオン / トポロジー
Research Abstract

弦理論は重力を含む素粒子の統一理論として最も有望視されている理論であり多くの研究がなされてきた。とりわけ行列模型がその非摂動的定式化として提案され、これにより時空や物質の構造をダイナミカルに解析することが可能となった。当研究課題では、この行列模型の様々な性質、特に時空構造の解明を目的としている。今年度は主に、このような時空上でどのようにしたらカイラル構造をもつフェルミオンが生成できるのかについて研究を進めた。
まず行列模型にギンスパーグ・ウィルソン関係式の手法を適用し、行列模型で非自明なインデックスを定義する方法を開発した。とくに2次元非可換球面上でこの定式化を具体的に行い、トフーフト・ポリヤコフ・モノポール相当する非自明なインデックスをもつ配位を構成した。さらにこれらの配位の安定性を議論し、自明な配位が不安定化して非自明なインデックスをもつ配位が自発的に生成されることを明らかにした。このような機構を弦理論での余剰次元空間に適用すれば、我々の時空上でカイラル・フェルミオンを生成できる可能性がある。
さらに2次元非可換トーラス上でこのような研究を進展させた。一般的な古典解についてインデックスと位相不変量を計算し、作用が小さな配位では両者が一致し、インデックス定理が成り立つことを確認した。しかし、連続極限ではインデックス零の自明な配位しか残らないことがわかった。この現象は量子レベルでも成り立つことをモンテカルロ・シミュレーションで確認した。これは通常の可換空間上での理論と大きく異なり、場の理論におけるトポロジーについて新たな知見を与えたと思われる。
このような研究を2次元より高い次元の理論に拡張して行うことは重要で、来年度以降もこの流れに沿って研究を進めていく予定でいる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 行列模型とギンスパーグ・ウィルソン関係式2005

    • Author(s)
      青木一
    • Journal Title

      Soryushiron Kenkyu 111-6

      Pages: 26-33

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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