2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540340
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 耕作 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90013515)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 浩章 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90311737)
|
Keywords | 高温超伝導 / PuCoGa_5 / CeIn_3 / 電子相関 / 異方的超伝導 / 摂動理論 / d-波の電子対 / P-波の電子対 |
Research Abstract |
相関の強い電子系の研究として、今年度はオンサイトクーロン斥力Uに関する摂動理論を様々な系に適用した。 最大の成果は野村拓司によってなされた4次までの摂動計算である。ハバード模型から出発して斥力Uの4次まで入れた相互作用で超伝導を導出するものである。その結果によるとハーフ・フィルドに近い電子数ではd-波が実現し、対波動関数を含めて収れん性が非常によいことがはじめて確認された。これは乱雑位相近似でも残る項が重要な働きをしてd-波を実現するもので、反強磁性スピン揺らぎによってd-波の超伝導が実現することを一般化したものである。 スピン3重項のP-波の超伝導に関してはハーフ・フィルドn=1から、0.2-0.4程度はずれた電子数で実現するが、奇数次まででとめると転移温度が高くなり、偶数次で止めると転移温度が低くなることがわかった。これは粒子・粒子散乱の寄与が大きいためで、その散乱を無限次まで集めたラダー近似を用いると収れん性を回復し、3次までの摂動計算を再現することが示された。以上の結果は摂動計算の正当性を示す重要な結果である。 一方、3次摂動理論による計算を以下の系に適用し、異方的超伝導が実現していることが示された。 PuCoGa5はd-波の高い転移温度をもつ超伝導体である。 CeIn3は3次元単位格子で低い転移温度を持つd-波超伝導体である。 さらにCoO2を含む2次元3角格子のスピン3重項f-波の可能性を検討した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Y.Yanase, T.Jujo, T.Nomura, H.Ikeda, T.Hotta, K.Yamada: "Theory of Superconductivity in Strongly Correlated Electron Sygtoms"Physics Reports. Vol.387・1-4. 1-149 (2003)
-
[Publications] H.Fukazawa, H.Ikeda, K.Yamada: "Analysis of Superconductivity Induced by On-site Coulomb Repulsion on Three-dimensional Cubic Lattice"J.Phys.Soc.Jpn.. 72・4. 884-894 (2003)
-
[Publications] T.Nomura, K.Yamada: "Higher Order Perturbation expansion for Pairing Interaction in Repulsive Hubbard Model"J.Phys.Soc.Jpn.. 72・8. 2053-2063 (2003)
-
[Publications] H.Fukazawa, K.Yamada: "Theory on Superconductivity of CeIn_3 in Heavy Fermion System"J.Phys.Soc.Jpn.. 72・10. 2449-2452 (2003)
-
[Publications] H.Ikeda, Y.Nisikawa, K.Yamada: "Possibility of f-wave Spin-Triplet Superconductivity in The CoO_2 Superconductor"J.Phys.Soc.Jpn.. 73・1. 17-20 (2004)
-
[Publications] K.Tanaka, H.Ikeda, K.Yamada: "Theory of Superconductivity in PuCoGa_5"J.Phys.Soc.Jpn.. 73・4(to appear). (2004)