2004 Fiscal Year Annual Research Report
回転成層乱流中の渦動力学と輸送・混合現象の解明-乱流渦-波動モデルの開発-
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15540365
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
宮嵜 武 電気通信大学, 大学院・電気通信学研究科, 教授 (50142097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花崎 秀史 京都大学, 工学系研究科, 助教授 (60189579)
高橋 直也 電気通信大学, 大学院・電気通信学研究科, 助手 (40313423)
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Keywords | 回転成層乱流 / 秩序渦構造 / 楕円体渦モデル / 波動運動 / エネルギー交換 / 物質輸送 / ラグランジカオス / 準正準形式 |
Research Abstract |
1.CASL法に基づく直接数値計算によって構築された楕円体渦間の相互作用データベースから、昨年度に開発した準地衡風楕円体モーメント近似モデルが太い渦の挙動を精度よく捉えることを確認した。また、同じデータベースから渦構造の不安定化や合体現象などの後に新たに出現する渦構造の特徴を規定するリセット法則を抽出した。 2.準地衡風楕円体モーメント近似モデルは、細長い異符号渦間(渦対)の相互作用を計算する場合に偽の特異性を示す欠陥があった。その欠陥の原因を明らかにし、楕円体渦モデルの改良を行った。近接する渦間の相互作用エネルギーを計算する積分を近似的に評価する際に、2次モーメントまでの近似では精度が著しく悪化することが判明した。それを改良するために、相互作用エネルギー積分を離散点近似(ガウス積分)で評価する改良モデルを開発した。特に、余分なカシミール変数を排除して、幾何学的な意味の明確な変数のみを用いる準正準形式を提案した。前述のデータベースとの比較で、改良された楕円体渦モデルが細長い渦間の相互作用をも精度高く捉えることが検証された。 3.改良楕円体渦モデルに不安定化や合体などの散逸現象モデルを加味して、擬似乱流計算を実行することが可能となった。現在、乱流統計量等の詳細な解析を進めている。 4.回転成層乱流の直接数値計算結果と線形RDT理論を比較し、線形近似で渦運動と波動運動を分離して、それぞれの特徴を解明した。 5.秩序渦構造近傍におけるスカラー輸送現象をメルニコフの方法を用いて理論的に調べ、ラグランジカオスの存在を示した。弱い水平ストレインや鉛直シアー場でもスカラー量の輸送・混合が起こる可能性を示した。
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