2004 Fiscal Year Annual Research Report
汽水環境における塩分躍層付近の生物生産システムとその地質記録に関する研究
Project/Area Number |
15540436
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
瀬戸 浩二 島根大学, 汽水域研究センター, 助教授 (60252897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入月 俊明 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (60262937)
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Keywords | 赤潮 / 塩分躍層 / 懸濁態有機炭素 / 水塊構造 / 無酸素水塊 / クロロフィル濃集層 |
Research Abstract |
本研究の目的を達成するため,本年は阿蘇海・中海・宍道湖について水質・底質調査を行った.宍道湖・中海については,2回のルート調査および約500地点におよぶ水質・底質調査を行った.阿蘇海については2回のルート調査および流出入調査を行った.本年度は,宍道湖で大規模な赤潮が発生し,宍道湖表層水の懸濁態有機炭素量が増大した.低塩分汽水湖の宍道湖でこのような赤潮が発生するケースは非常に稀で,昨年度に発生した中海での赤潮のデータと比較することによって発生のメカニズムと懸濁態有機炭素の堆積過程が明らかになる.また,今回の底質調査は,広域的に行い,複数のルートにおいて水深別に行った.これにより,塩分躍層前後の底質における粒度,有機物量および生物量の相違とそれに関連した堆積過程が明らかとなった.阿蘇海では明確な塩分躍層は見られないが,夏季の底層水において無酸素環境が認められた.阿蘇海におけるクロロフィルの濃集層は,表層付近にある塩分躍層と中層部にある水温躍層の2層に見られ,中海や網走湖との濃集パターンの違いが確認された.冬季の観測では,底層では貧酸素状態を示すものの,中層部を主流とする海水の流入とその底層部への拡散が確認された.また,阿蘇海の流出入口で水質・懸濁物量・クロロフィル量を観測し,流向流速計のデータと合わせることによって,潮汐による湖内生産物の流出量を明らかにした.
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Correlation of Virgulinella fragilis Grindell & Collen (benthic foraminiferid) with near-anoxia in Aso-kai Lagoon, central Japan2005
Author(s)
Takata, H., Seto, K., Sakai, S., Tanaka, S., Takayasu, K.
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Journal Title
Journal of Micropalaeontology (印刷中)
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