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2004 Fiscal Year Annual Research Report

海洋一次生産者と底生生物の挙動からみた北太平洋の中新世古海洋変遷史

Research Project

Project/Area Number 15540448
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

亀尾 浩司  千葉大学, 海洋バイオシステム研究センター, 助手 (00312968)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小竹 信宏  千葉大学, 理学部, 助教授 (00205402)
本山 功  筑波大学, 地球科学系, 講師 (80295295)
岩井 雅夫  高知大学, 理学部, 助教授 (90274357)
Keywords石灰質ナンノ化石 / 放散虫化石 / 珪藻化石 / 底生生物活動 / 中新世古海洋 / 炭酸塩コンクリーション
Research Abstract

本研究の研究目的を達成するため,本年度は房総半島に分布する中新統および更新統と太平洋低緯度海域で掘削された深海底コアを用いて,そこから産出する石灰質ナンノ化石,珪藻化石および放散虫化石の検討を行った.その結果,それぞれの化石の群集組成が海洋環境に連動してあきらかに変化していることが確認された.あわせて,本年度はとくに炭酸塩コンクリーションの形成要因についての検討を詳しく行った.研究対象とした地層群は,房総半島の天津層と銚子地域の小浜層で,それらから産出する炭酸塩コンクリーションを観察するとともに,その地球化学的性質を明らかにした.その検討の結果,天津層,小浜層とも,コンクリーションを形成するほとんどが自形のドロマイトあるいはカルサイトであり,同時に行った酸素ならびに炭素同位体比の分析によれば,それらの値はそれぞれ+5〜+7‰,-25〜-10‰であった.これらのことから,コンクリーションを形成した炭酸塩鉱物が,地下深くに埋没した後に続成作用でできたものではなく,海底面下わずか数10mの非常に浅い深度,いわゆる硫酸還元帯において,堆積した有機物が分解することによって形成されたことがわかる.また,堆積速度の遅い層準で有機物が濃集したため,特定の層準にのみ炭酸塩コンクリーションが偏在したことも指摘できる.これらのことは,海洋表層からのフラックスの増減に対応して海洋底層環境が変動していることを示しており,あらたな知見である.本邦周辺においてひきつづき陸上セクションを調査することにより,このことと底生生物活動についても検討する必要がある.来年度,表層一次生産者グループ,底生生物の変動,そしてコンクリーション発達が,海洋環境変化とどのような関係にあるかを解明し,グローバルな気候システムの変遷史との関連について考察するつもりである.

  • Research Products

    (5 results)

All 2004

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] Glacial-interglacial surface water variations in the Caribbean during the last 300 ky based on calcareous nannofossil analysis.2004

    • Author(s)
      Kameo, K., Shearer, M.C., Droxier, A.W., Mita, I., Watanabe, R., Sato, T.
    • Journal Title

      Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology 212

      Pages: 65-76

  • [Journal Article] テフラ鍵層に基づく銚子地域の犬吠層群小浜層と房総半島の上総層群黄和田層,大田代層および梅ヶ瀬層との対比2004

    • Author(s)
      藤岡導明, 亀尾浩司
    • Journal Title

      地質雑誌 110

      Pages: 280-296

  • [Journal Article] 室戸沖南海トラフ陸側斜面の土佐碆海盆より得られた完新世地震性タービダイト:KR9705P1の例2004

    • Author(s)
      岩井雅夫, 藤原治, 門馬大和, 岩崎望, 鹿納晴尚, 尾田太良
    • Journal Title

      地質学論集 58

      Pages: 137-152

  • [Journal Article] Abrupt ventilation changes in the Japan Sea over the last 30 ky : evidence from deep-dwelling radiolarians2004

    • Author(s)
      Itaki, T., Ikehara, K., Motoyama, I., Hasegawa, S.
    • Journal Title

      Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology 208

      Pages: 263-278

  • [Journal Article] 島根県浜田市北部の中部中新統唐鐘累層畳ヶ浦砂岩部層に見られる特異な貝殻密集産状の古生物学的・生痕学的解釈2004

    • Author(s)
      小竹信宏, 近藤康生, 藤井隆志, 芝崎晴也
    • Journal Title

      地質学雑誌 110

      Pages: 733-745

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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