2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15550037
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
木村 勝 岡山大学, 理学部, 教授 (30033442)
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Keywords | シアニン色素 / 化学発光剤 / 太陽電池 / ロフィンペルオキシド |
Research Abstract |
超機能発現を目指し以下に示す成果を挙げた。さらに最終的な目標を達成すべく,研究は進行中である。発光能を持つイミダゾールと一座および二座配位金属取り込み能を組み合わせたとき,一座配位子系では見られない発光効率の増大する化学発光系を構築した。金属として亜鉛を導入すると,金属を入れないときの約20倍の効率に達することを確認し,この金属応答性について報告した。さらに二座配位性のものの過酸化物誘導体をシリル化しフッ素アニオンで発光させると基準値の540倍もの効率増大を認めた。これは分子内水素結合を切ることで発光課程が優先する為であることを明らかにした。さらにこれらの過酸化物が一重項酸素の生成源として,熱発生源としても重要なものであることを明らかにし報告した。 光化学発光能としてバイプレンマーを分子内に組み込んだ応答性化学発光系を合成し,その光化学的特性を明らかにした。 ユロリジル基とルテノセンを組み合わせた電子供与体と光子受容体であるシアニン色素を組み合わせ近赤外に感応する光合成系,や光重合系を構築したいと考えている。そこで近赤外光増感重合の増感剤の増感効率を上げるための新しい方法論を模索し,シアニン色素と電子供与体を共役系で結ぶと,可視部から近赤外部に高い感度を持つ光重合系が実現することを明らかにしている。サイクリックボルタンメトリーのバージョンアップを実現し光照射による電流,電圧の変化を測定し,従来知られているメロシアニン系と同程度の性能を持つことを確認した。さらに,我々の開発した高い電位供与能を持つユロリジルルテノセンを組み合わせた時,どうなるか興味深いところである.それに必要なルテノセンの合成それのホルミル化の段階に来ている。今後この新しいシアニン色素の合成,酸化還元電位の測定,太陽電池特性を明らかにしたい。
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Research Products
(4 results)