2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15550037
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
木村 勝 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (30033442)
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Keywords | 光増感剤 / 化学発光 / イミダゾール / ジアザペリレン / アゼピニウムカチオン / ルミノール |
Research Abstract |
基本的な機能を集積して超機能を発現させることを目的としている。超機能とは組み合わせに使われた基本的な機能とは異なる高次の機能を意味する。基本的な機能とてしては光吸収能(色素),化学発光能,金属取り込み能,蛍光能,電子供与能,電子吸引能などを用いた。課題の「EL剤の開発」は原料のアクリドン化合物(φf1=0.86)の蛍光とジアザジベンゾペリレン化合物(φf1=0.23)の蛍光の比較を行いEL剤としての性能を比較したところアクリドン化合物がよい性質を示したのに反してジアザジベンゾベリレンは今後の検討課題となる。ヘテロ環関連では電子不足のアゼピニウムカチオンの反応性なども取り上げ研究しその特異性を明らかにした。もう一つの課題「応答性発光系の構築」イミダゾール系発光系と金属取り込み能として、イミノ基とかクラウン化合物創を組み合わせ応答性発光蛍光発系を構築した。特に金属イオンとの分子内サンドイッチ型錯体を形成することで知られるビス(クラウンエーテル)構造を分子内に持つロフィンペルオキシドをデザインし合成した。その合成過程で重要な中間体であったビス(クラウンエーテル)ベンジルの合成は薗頭カップリングを経由して酸化を行う方法によって効率よく合成した。ペルオキシドの前駆体であるビス(クラウンエーテル)ロフィンについて,吸収及び蛍光スペクトルに金属イオンの存在が与える影響について調査し,Ba^<2+>イオン存在下での特異的に吸収スペクトルの230nm付近のピークがレッドシフトする事を見出した。化学発光は金属カチオンを入れると最高5倍の感度上昇が見られた。イソルミノールのクラウン化合物のM^+I^-の化学発光応答性も検討された。さらに蛍光能としてアントラセンとベンゼン環を組み合わせた光応答系も構築しうまく機能する事を示した。 この基盤研究の研究課題はこれらの成果をもって平成17年度で終了した。
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Research Products
(4 results)