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2003 Fiscal Year Annual Research Report

固相抽出濃縮法を導入した超微量環境汚染物質のゼロエミッション分析

Research Project

Project/Area Number 15550078
Research InstitutionTokyo University of Science

Principal Investigator

渡辺 邦洋  東京理科大学, 理工学部, 教授 (40084470)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 板垣 昌幸  東京理科大学, 理工学部, 助教授 (90266908)
Keywordsゼロエミション分析 / サイクリックフローインジェクション / 化学発光分析 / 鉄(III)イオン / オルトフェナントロリン / 過酸化水素
Research Abstract

化学分析において、排出される環境負荷物質を減少させるためにはフローインジェクション分析法(FIA)を利用し、使用済み溶液を再度フローシステムに戻し、循環させる必要がある。その際、一般の化学反応の利用ではベースラインの上昇から多数回の分析を繰り返すことが不能になる。そこで、排出された溶液に含まれる分析目的物がベースラインの上昇に寄与しないためには、反応速度を減少させるマスキング剤を添加するか酸化還元反応を利用する必要がある。本研究では酸化還元反応により生成するラジカル反応に着目し、化学発光を利用する検出法を検討した。その結果、過酸化水素の共存下でオルトフェナントロリン(phen)により鉄イオンの定量法の開発に成功した。利用する原理は鉄(III)と過酸化水素が反応し、生成したヒドロキシルラジカルがphenと反応し、励起状態のジオキセタンを生成する。このジオキセタンが基底状態に戻るとき発光し検出される。このとき還元された鉄(II)は次の反応には関与しない。分析条件として反応温度は室温で、溶液pHは約7、流速は2.3ml/minで1回の注入に使用する試料量は800μlであった。試料溶液注入後の反応コイル長さは50cmとした。この方法は100回の連続測定においてもベースラインは一定で再現性にも優れていた。ただし、感度は悪く、検出限界は数十ppbであり、濃縮法の導入が不可欠である。濃縮法は電解還元法の適用を検討し、今後はクロムなど鉄以外のイオン種に適用することを検討する予定である。亜鉛、コバルト、銅などの重金属イオンのゼロエミッション分析が可能と考えられる。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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