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2003 Fiscal Year Annual Research Report

組織化ナノリアクターによる生体触媒の高機能化

Research Project

Project/Area Number 15550093
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

依馬 正  岡山大学, 工学部, 助教授 (20263626)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 是永 敏伸  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (70335579)
酒井 貴志  岡山大学, 工学部, 教授 (00170556)
Keywords生体触媒 / 酵素 / リパーゼ / 高温 / 超臨界二酸化炭素 / エナンチオ選択性 / 光学分割
Research Abstract

シランカップリング剤を結合させた多孔質セラミックスに酵素を固定化することにより、酵素機能のレベルアップを目指した。低反応性基質として1,1-dipheny1-2-propanolを選び、η-デカン中で反応温度を上げてリパーゼ触媒速度論的光学分割を実施し、反応速度、エナンチオ選択性、生体触媒の耐熱性の調査を行った。その結果、120℃という前例のない高温下でも反応が進行し、光学的に純粋なエステル生成物を与えた。これとは対照的に、従来のセライト固定型リパーゼを用いた場合は、100℃ですら全く反応しなかった。さらに、超臨界二酸化炭素中でも温度効果を調査した。その結果、80℃で変換率42%、E値211と非常に良好な結果を得た。それより温度が低くても高くても変換率は低下した。η-デカン中でポルフィリンを置換基として持つ2級アルコールに対して温度による加速効果を調査したところ、80℃で最も効率よく反応が進行することが判明した。この場合も、得られたエステル生成物の光学純度は100%であった。圧力による効果は、特に何も確認されなかった。
多孔質セラミックスに固定化されたリパーゼの耐熱性を調査するために、各温度で3時間熱処理した後の残存活性を測定した。熱処理は、実際の反応系に近づけるために、オートクレーブにη-デカンを入れリパーゼを懸濁させて行った。残存活性は、標準的な方法を使って30℃で測定した。熱処理温度が高くなるにつれて残存活性も次第に低下していき、140℃で3時間熱処理すると事実上完全に失活した。それでも100℃、120℃で3時間熱処理したリパーゼは、それぞれ63%、31%の活性を残していることから、非常に耐熱性が向上していることが明らかになった。組織化されたナノ空間に酵素を固定化したことによってこのような性能が引き出されたと考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Ema, T., Kageyama, M., Korenaga, T., Sakai, T.: "Highly Enantioselective Lipase-Catalyzed Reactions at High Temperatures up to 120℃ in Organic Solvent"Tetrahedron : Asymmetry. 14・24. 3943-3947 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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