2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15550118
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
中辻 洋司 大阪工業大学, 工学部, 教授 (00127268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木田 敏之 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20234297)
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Keywords | 分子認識 / ラリアートエーテル / 蛍光スペクトル / アルカリ土類金属イオン |
Research Abstract |
近年、光応答性部位を有するホスト分子を用いて、ゲストの分子認識過程を光学的に検討する研究が注目されている。 本研究では、金属イオンを光で高感度に検出する新規機能性分子の開発を目的として、ピレン環を末端に有する二本のオキシエチレン型配位性側鎖が同一炭素を起源とする16-クラウン-5エーテル誘導体(1)および同種の二本のオキシエチレン型配位性側鎖が異なる炭素に結合し、かつ二本の側鎖の位置関係がtransもしくはcisとなる15-クラウン-5エーテル誘導体(2)を合成し、それらホスト化合物の金属イオンとの錯形成挙動を蛍光スペクトル法により検討した。 フルオロフォア1,2ともに、モノマー発光に加えて480nm近傍に大きなエキシマー発光を示した。これにより、金属イオンを添加する前では、分子内の二つのピレン環がπ-π相互作用により近づいており、分子内エキシマーを形成しやすいことが示された。これらホスト化合物ではピレン環の接近が比較的容易であると考えられる。各化合物の錯形成能を評価するために、アセトニトリル:クロロホルム=99:1の混合溶媒中、アルカリ金属およびアルカリ土類金属塩と混合して蛍光スペクトルを測定した。フルオロフォア1とtrans-2においては、Ca^<2+>濃度が増加するに従って、エキシマー発光が減少し、モノマー発光が増加した。これは、オキシエチレン側鎖の一つが金属イオンとの配位に関与したために、分子内エキシマー生成が阻害されたものと考えられる。配位性側鎖のオキシエチレン鎖長を変えることにより、アルカリ土類金属イオンに対する選択的応答が得られた。また非環状類縁体(3)では、すべての金属イオンの添加によっても変化がほとんど見られないことから、高い錯形成能を有するクラウン環構造が検出に必要であることがわかった。
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Research Products
(1 results)