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2004 Fiscal Year Annual Research Report

分子結晶のずれ応力効果とその新合成法の開拓

Research Project

Project/Area Number 15550134
Research InstitutionTokyo University of Science, Yamaguchi

Principal Investigator

井口 眞  山口東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (80291821)

Keywordsずれ応力 / shear stress / 分子結晶 / ラマンスペクトル / 高圧 / DAC / 白金グリオキシマート錯体
Research Abstract

「白金グリオキシマート錯体に対するずれ応力効果の定量化」
分子結晶の物性研究と合成にずれ応力効果を導入することを目標に、高圧実験用ダイヤモンドアンビルセル(DAC)に回転機構を加えた高圧装置を製作し、薄膜試料に対するずれ応力効果を調べている。本研究では、白金ジフェニルグリオキシマート錯体[Pt(dpg)_2]薄膜のラマンスペクトルをずれ応力および静水圧下で測定し、バンドのシフト量からずれ応力効果の定量化を行った。
Pt(dpg)_2のラマンスペクトルにおいて、CN基のバンドA:1431cm^<-1>とB:1452cm^<-1>がずれ応力の作用によって高波数側へ顕著に移動することが見出された。このバンドに注目しながら静水圧下のラマンスペクトルを測定すると、加圧による常圧の赤色から緑、黄色への変化に伴い、バンドA、Bは単調に高波数側へ移動し、その割合はA:5.95cm^<-1>/GPaとB:4.79cm^<-1>/GPaであることが明らかになった。この割合を使ってずれ応力を定量化した。
Pt(dpg)2薄膜を回転式高圧装置の上下アンビル間で強くはさみ、初期圧を加えると、薄膜の中心部は緑色を帯びた赤色に変化し、最外周部には黄緑色の細い環状部が現れた。次に、下アンビルを10°回転させると、中心部に明確な色の変化は見られなかったが、外周部には黄色の幅の広い環状部が現れた。この色の変化からずれ応力は外周部に強く作用していることが示された。この変化をバンドAのシフト量を用いて定量化した。初期圧状態の中心部には0.15GPa、最外周の環状部に0.94GPaの圧力が作用していた。ずれ応力下の応力は、明瞭な変化の見られなかった中心部に0.33GPa相当、外周部に1.16GPa相当と見積もられ、初期圧より高いずれ応力が作用していることを定量的に確かめることができた。バンドBのシフト量から同様に応力を見積もることが可能である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Optical studies of shear stress effect on organic thin films

    • Author(s)
      M.Inokuchi, A.Nagaoka, M.Yamamoto, I.Shirotani, J.Hayashi, K.Yakushi, H.Kawamura H.Inokuchi
    • Journal Title

      Synthetic Metals (in press)

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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