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2004 Fiscal Year Annual Research Report

可視光による脂質二分子膜を介したイオン輸送の光制御

Research Project

Project/Area Number 15550142
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

神 隆  北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (80206367)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 門出 健次  北海道大学, 理学部, 助教授 (40210207)
Keywords可視光 / 脂質二分子膜 / イオン輸送 / 制御 / キャリアー
Research Abstract

脂質二分子膜を介したイオン輸送の光制御のため、二種類の光応答性キャリアーを合成した。
光応答性部位にアントラセンを二分子導入したカリックス[4]アレーンエステル誘導体を合成し、リン脂質二分子膜中におけるNa^+イオン輸送の光(紫外光)制御に成功した。この系は、カリックス[4]アレーンのイオン輸送能をアントラセンの分子内光環化反応で制御しようとするものであり、現在、さらにNa^+イオン輸送を可逆的な光制御を検討中である。
光駆動型分子スイッチとして以下の特性を有した光応答性カリックスアレーン型キャリアーの合成をおこなった。a)光による完全に可逆的なイオン輸送のオン・オフのスイッチングが可能なことb)膜への光障害をさけるため可視光による制御が可能なこと、c)イオン選択性を有すること。このような光応答性キャリアーとして、ジメチルアミノアゾベンゼン(吸収極大、450nm)を光応答性分子として導入したカリックス[4]アレーンエステル誘導体を合成した。可視光による脂質二分子膜を介した可逆的なNa^+イオン輸送の光制御に成功した。現在、さらにK^+イオン輸送の可逆的な光制御を検討中である。
人工的な脂質二分子膜系において、可視光領域でのイオン輸送の光スイッチングに関する報告はほとんどない。可視光領域での光スイッチングは紫外光を用いた場合に比べ化合物の光分解反応を軽減する。本研究では、全く人工的なキャリアー分子を脂質二分子膜に導入し、可視光(青色)によりイオン輸送(電流)の制御を実現したもので、人工的な視覚モデルと成りうる。現在、さらに緑(約550nm)、赤(約625nm)に相当する可視光領域での光スイッチングを実現するため、種々の光応答性化合物を利用した人工キャリアーの合成をおこなっている。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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