2005 Fiscal Year Annual Research Report
フラボノイド類の抗酸化活性機序の分子レベルでの解明とアポトーシス誘導阻害への影響
Project/Area Number |
15550145
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
松郷 誠一 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30148126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 裕子 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (10020447)
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Keywords | フラボノイド / アントシアニン / 抗酸化活性 / ラジカル消去 / 系統分類 / 分子生物学的分類 |
Research Abstract |
1、アントシアニンの定量分析法を用いたブドウ品種48種類に含まれるアントシアニンの解析 個々のアントシアニンを単離せず、同時にそれらの反応性を評価するには精確な分離分析法の開発が必須である。我々はHPLCを用いて15種類のアントシアニンを同時に解析する条件を開発した。アントシアニンの研究はブルーベリーを中心に行われてきたが、ブドウ中のアントシアニン量の解析に関する研究は殆ど、行われてこなかった。こうした点に着目し、ブドウ品種48種類を入手したので、その中に含まれるアントシアニン含量を定量することを行ったと同時に、これらのアントシアニン量とラジカル消去活性を電子スピン共鳴により明らかにした。 2、アントシアニン含量と系統の相関 アントシアニン含量はブドウの品種により大きく異なる。48種類のブドウは欧州系、ワイン系、米国系に系統化される。アントシアニン15種類は活性酸素に対する反応性が異なるが、混合材料であるブドウ抽出溶液中において、これら個々の活性酸素に対する反応性の総和として、抗酸化活性が認められるのか、あるいはシナジー(相乗的)な効果が認められるのかは不明である。こうしたことを、各種抗酸化システムを用いて解明した。 3、ブドウ品種の分子生物学的手法による解析 48品種の抗酸化活性を決定した段階で、これら品種の遺伝子配列とアントシアニン生成量、生成分布との間に遺伝子レベルにおける相関が認められるかどうかを解析してきた。とりわけ、抗酸化活性の強い品種、果皮の色よりアントシアニン含量の多い品種に的を絞り、アントシアニンを生成する酵素遺伝子に的を絞り研究を行っている。現時点では、遺伝子を捕まえた段階で、今後再現性を含め、遺伝子配列の研究を展開していく予定である。
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[Journal Article] Electron spin respnance spectroscopy studies on the free radical scavenging activity of wine anthocyanins and pyranoanthocyanins2005
Author(s)
Garcia-Alonso, M., Rimbach, G., Sasai M., Nakahara, M.Matsugo, S., Uchida Y., Rivas-Gonzalo, JC, De Pascual-Teresa, S.
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Journal Title
Molecular Application of Food Research 49・12
Pages: 1112-1119