2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15550156
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
吉澤 篤 弘前大学, 理工学部, 教授 (30322928)
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Keywords | ネマチック液晶 / スメクチック液晶 / 電気光学効果 / 応答速度 / 二量体液晶 / 二軸性 |
Research Abstract |
1.非対称二量体液晶における分子構造が電気光学特性に及ぼす効果の検討 1-(4-Cyanobiphenyl-4'-yloxy)-11-[4-(5-octylpyrimidine-2-yl)phenyl-4"-oxy]undecane(8PY11OCB)と1-(4-cyanobiphenyl-4'-yloxy)-11-[2-(4-octylphenyl)pyrimidine-5-yloxy]undecane(8YP11OCB)について、誘電率異方性(Δε)およびしきい値電圧(Vth)を測定し、電界応答挙動における構造-物性相関を調べた。しきい電圧はΔεの平方根に反比例することが知られており、Δεが大きい程Vthは小さくなる。しかし、8YP11OCBの方がΔεが小さいにもかかわらず、しきい値電圧を8PY11OCBと比べると、ネマチック(N)相では同程度、スメクチックA(SmA)相では顕著に小さかった。さらに8YP11OCBのN相では電界の向きによって配向挙動に違いが見られ、分子配列に非対称性が生じたことを示唆している。8YP11OCBの結晶構造解析を行ったところ、コア-コア相互作用が集合体形成の駆動力になっている、分子パッキングが緩やかで密には詰まっていない、分子が部分的に特定方向にそろっていることがわかった。 2.U字型液晶を用いた二軸性ネマチック液晶の発現に関する研究 種々のU字型液晶を合成し、構造-物性相関を調べた。その結果、U字型化合物はN相においてスメクチックC(SmC)相類似のクラスター構造を形成し、それが二軸性発現に関与していると考えられる。次に剛直なコンフォメーションで分子自身が二軸性を有すると思われるV字型化合物を合成したところ、垂直配向におけるN相で暗視野が得られず、二軸性N相の可能性が示唆された。今後、その相構造および電気光学特性を調べる予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Atsushi Yoshizawa: "Molecular organization by head to tail recognition for polar liquid crystals"Proceedings of SPIE. 5213. 78-86 (2003)
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[Publications] J.S.Jo, Atsushi Yoshizawa: "Electric-Field-Induced Layer Rearrangement in the Smectic A Phase of Non-symmetric Dimeric Liquid Crystal"Jpn.J.Appl.Phys.. (in press). (2004)